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ティファニー刻印の年代別特徴を知って『超』納得!古いアクセサリーが宝物に早変わり✨ プロ直伝の見分け方も紹介!

ティファニー刻印の年代別特徴を知って『超』納得!古いアクセサリーが宝物に早変わり✨ プロ直伝の見分け方も紹介!
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ティファニーのジュエリーやシルバーアイテムを所有している方なら、裏側に刻まれた刻印(ホールマーク)を気にされたことがあるのではないでしょうか。実はこの小さな刻印、年代によって大きく異なり、製造時期や素材、さらには真贋判定の重要な手がかりとなります。特に古いティファニー製品やアンティーク品を購入検討している方には、この刻印知識が宝の山となるはずです。

この記事では、1891年から現代に至るまでのティファニー刻印の変遷を追い、各時代の特徴を詳しく解説します。また、ロレックスやパテックフィリップとのコラボレーション製品に見られる特殊な刻印パターンや、ティファニーの創業者チャールズ・ルイス・ティファニーが自社製品の刻印に与えた影響についても掘り下げていきます。「T」マークの由来や、刻印の位置、さらには「SPAIN」や「ITALY」といった製造国表記の意味まで、ティファニーファンなら知っておきたい情報を網羅的にお届けします。

記事のポイント!

  1. ティファニーの刻印は年代によって特徴が異なり、製造時期の特定に役立つ
  2. 1891-1902年の刻印には創業者チャールズ・ルイス・ティファニーの「T」が特徴的に使われている
  3. ティファニーとロレックスなどのコラボレーション製品には特殊な刻印パターンがある
  4. 刻印の特徴を知ることで、真贋判定の手がかりとなる

ティファニーの刻印と年代による特徴の変遷

  1. 1891-1902年のティファニー刻印には創業者の「T」が使われている
  2. 1950年代のティファニー刻印はシンプルなデザインが特徴
  3. 1960年代前半のティファニー刻印はWindowsフォントに似た書体を採用
  4. 1960年代後半のティファニー刻印は「WIDE TIFFANY」と呼ばれる大きな刻印が特徴
  5. 1970年代以降のティファニー刻印は統一感が増していく
  6. 現代のティファニー刻印は精緻さと統一性を重視

1891-1902年のティファニー刻印には創業者の「T」が使われている

【ティファニー】1891-1902年のティファニー刻印には創業者の「T」が使われている

1891年から1902年にかけて使用されていたティファニーの刻印には、非常に特徴的な「T」の文字が見られます。この「T」は創業者チャールズ・ルイス・ティファニー(Charles Lewis Tiffany)の頭文字を表しています。この時期の刻印では、「925-1000」の下に「T」の文字が打たれているのが大きな特徴です。

実はこの時期、ティファニー社を製造・生産・デザインの面から支えていたエドワード・チャンドラー・ムーア(Edward Chandler Moore)が1891年に亡くなっています。それまでの1875年から1891年の刻印はムーア氏が関与していましたが、彼の死後、おそらく後任がいなかったため、当時79歳だったチャールズ・ルイス・ティファニーが前線に戻り、自らの「T」を刻印に採用したとされています。

また、1891年11月30日はチャールズ・ルイス・ティファニーと彼の妻ハリエットさんとの結婚50周年でもありました。このハリエットさんは、創業時の仲間(学友)ジョン・B・ヤング(John B. Young)氏の妹でした。そして、1902年2月18日にチャールズ・ルイス・ティファニーは90歳で亡くなりました。

これらの歴史的背景を考えると、チャールズ・ルイス・ティファニーは結婚50年目を新たな節目とし、ムーア氏の死去も重なったことで、自身の残りの人生を品質管理という重要な業務に捧げたいという思いから「T」刻印を採用したのではないかと考えられています。真面目でストイックな彼の人柄が垣間見える刻印と言えるでしょう。

この時期のティファニー製品を所有している方は、刻印に「T」の文字があるかどうか確認してみるとよいでしょう。それは1891年から1902年の間に製造された貴重なアンティーク品である可能性が高いです。

1950年代のティファニー刻印はシンプルなデザインが特徴

1950年代のティファニー刻印は、比較的シンプルなデザインが特徴です。この時期、ティファニーはアメリカでの知名度をさらに高めるため、ロレックスやパテックフィリップなどの高級時計ブランドとのコラボレーションを開始しました。

1950年代中頃から、ティファニーはロレックスの販売を始めたと言われています。当時のティファニーダイヤルのロレックスは、現在では非常に希少価値の高いコレクターアイテムとなっています。例えば、1958年頃のロレックス Ref.6538(サブマリーナー)では、12時位置に「TIFFANY & CO.」「CHRONOMETER」「AUTOMATIC」という表記があり、6時位置には「200m=660ft」の深度表示がありました。

この時期のティファニー刻印の特徴として、フォントがまだ標準化されておらず、「取りあえず作ってみた」という雰囲気があるように見えます。刻印の位置も必ずしも整然としておらず、やや斜めになっていたり、かすれていたりすることがあります。これは当時のアメリカでの製造技術の限界を示すものでもあります。

1950年代のティファニー刻印を持つパテックフィリップの例としては、1954年のRef.2552(18K)や1955年のRef.2524/1(18K)などがあります。これらの時計も現在では非常に高い評価を受けています。

また、この時期のティファニーの刻印はWindowsフォントの「HGSゴシックM」に似た書体を使用していたことが特徴です。特に「A」と「&」以外の文字はこのフォントに近いデザインとなっています。

1950年代のティファニー製品を見分ける際には、このようなシンプルながらもやや不統一な刻印の特徴を覚えておくと役立つでしょう。

1960年代前半のティファニー刻印はWindowsフォントに似た書体を採用

【ティファニー】1960年代前半のティファニー刻印はWindowsフォントに似た書体を採用

1960年代前半のティファニー刻印は、1950年代の刻印スタイルを継承しつつも、徐々に独自性を強めていきました。特に注目すべきは、使用されていた書体です。この時期のフォントは、Windowsの「HGSゴシックM」に似た書体を採用していました。これは当時としては比較的スタンダードなフォントであり、「TIFFANY&CO.」という文字の中で、「A」と「&」以外はほぼこの書体に近いデザインとなっています。

1961年に公開された映画「ティファニーで朝食を」(Breakfast at Tiffany’s)の影響もあり、この時期のティファニーは世界的な知名度を急速に高めていました。それに伴い、ティファニーの刻印が入った製品も多く販売されるようになります。

1961年には、ロレックスRef.5512(サブマリーナー)にティファニー刻印が施されたモデルが確認されています。また、パテックフィリップでは1961年のRef.2597(18K)などにティファニー刻印が見られます。

1963年頃になると、ティファニーの刻印に新しいフォントが登場し始めます。これはティファニーとロレックス、パテックフィリップなどの高級時計ブランドとのコラボレーションが成熟し、より統一感のある刻印デザインを模索する動きが始まったことを示しています。例えば、1963年のロレックスRef.6238やパテックフィリップRef.2523-1などでは、新しいフォントが確認できます。

この時期のティファニー刻印の特徴としては、依然として印刷の品質にややムラがあることが挙げられます。刻印の位置がややずれていたり、インクのかすれがあったりするのは、当時のアメリカでの印刷技術の限界を示すものでもあります。しかし、そうした「手作り感」がかえって魅力となり、現在のコレクターたちを魅了する要素となっています。

また、この時期のティファニーによって販売された時計の中には、キャリバー(ムーブメント)部分にアメリカ輸入コード「ROW」の刻印が入るものもありました。これはアメリカの輸入関税対策として行われていたもので、当時のティファニー製品の歴史的背景を示す重要な証拠となっています。

1960年代後半のティファニー刻印は「WIDE TIFFANY」と呼ばれる大きな刻印が特徴

1960年代後半になると、ティファニーの刻印は大きな変化を見せ始めます。この時期を特徴づけるのが「WIDE TIFFANY」と呼ばれる大きな刻印スタイルです。「WIDE TIFFANY」という名称が示すように、刻印が従来よりも幅広く、大きく表示されるようになりました。

この変化は、当時のアメリカの文化的背景とも関連していると考えられています。1960年代のアメリカでは「とにかく大きく」という価値観が広まっており、家、車、ステーキ、さらには映画のリアクションに至るまで、「大きさ」に価値を見出す傾向がありました。ティファニーの刻印もその流れに沿って、より目立つよう、そして「アメリカらしく」変化したと推測されます。

特に顕著な例として、1967年のロレックスRef.5512、1967年のRef.6238(14K)、1969年のRef.6239などがあります。これらの時計では、文字盤の12時位置に大きく「TIFFANY & CO.」の刻印が入っているのが特徴です。また、興味深いことに、この刻印は必ずしも水平に入れられているわけではなく、多くの場合、やや右上がりに斜めに印刷されていました。

この「WIDE TIFFANY」スタイルでは、文字の大きさにもある特徴があります。「T」と「C」が他の文字よりもやや大きく印刷される傾向があり、このアンバランスな印象が、現代の偽造品と本物を見分ける手がかりにもなっています。本物のティファニー刻印では、このような細かい特徴が見られますが、偽造品ではこうした微妙なディテールの再現は難しいとされています。

また、このWIDE TIFFANYの印刷品質を詳しく観察すると、「TIFFANY & Co.」のロゴは必ずしもきれいに印刷されているわけではなく、文字の中に細かい点があったり、かすれていたりする特徴があります。これは当時のPNダイヤル(プレスドニッケルダイヤル)の表面が完全な平面ではなく、細かい凹凸があったことが原因とされています。

こうした「WIDE TIFFANY」スタイルの刻印は、1960年代後半から1970年代初頭にかけて使用され、現在ではコレクターの間で高く評価されている特徴的な刻印スタイルとなっています。

1970年代以降のティファニー刻印は統一感が増していく

1970年代に入ると、ティファニーの刻印はより洗練され、統一感が増していきました。1960年代後半の「WIDE TIFFANY」スタイルがやや大胆で不均一な印象だったのに対し、1970年代からは印刷技術の向上も相まって、より整った刻印が見られるようになります。

この時期の特徴として、「T」と「C」が大きく、それ以外の文字が一段小さいタイプの刻印が一般的になりました。これは1969年頃から登場したスタイルですが、1970年代を通じて標準的な刻印パターンとして定着していきました。

また、1970年代はティファニーとロレックスの協力関係がさらに深まった時期でもあります。例えば、赤いサブマリーナー(Red Sub)として知られるロレックスRef.1680のMK1ダイヤル(meters first x closed six)にティファニー刻印が施されたモデルが存在しており、現在では非常に希少価値の高いコレクターアイテムとなっています。

1970年代後半には、新たな高級時計とのコラボレーションも始まりました。特に注目すべきは、1976年にデビューしたパテックフィリップのノーチラスにティファニー刻印が施されたモデルです。興味深いことに、この新しいモデルにも1960年代前半のロレックス×ティファニーで使用されていたフォントが採用されており、ティファニーが長年にわたって特定のフォントスタイルを大切にしていたことが窺えます。

また、この時期には、ブレスレットの製造元も変わりつつありました。1970年代の一部の個体では、アメリカのJBチャンピオン(JB Champion)製のブレスレットが使用されていましたが、1980年代になるとロレックス純正のブレスレットが標準になりました。これは、ティファニーとロレックスの関係が単なる販売代理店から、より深いパートナーシップへと発展していったことを示しています。

1974年の広告では、ティファニーのロレックス取扱店がニューヨーク、アトランタ、シカゴ、ヒューストン、サンフランシスコ、ビバリーヒルズの6店舗に増えていることが確認できます。これは販売開始から15〜20年経過した時点で取扱店が増加しており、それだけティファニー×ロレックスの人気が高まっていたことを示しています。

現代のティファニー刻印は精緻さと統一性を重視

現代のティファニー刻印は、過去の歴史を踏まえつつも、精緻さと統一性を重視したデザインへと進化しています。20世紀末から21世紀にかけて、製造技術の向上とグローバルブランドとしての一貫性の必要性から、ティファニーの刻印はより洗練されたものになりました。

現代のティファニー製品では、刻印は単なる製造元の表示にとどまらず、製品の真贋を証明する重要な要素となっています。そのため、非常に精密に、かつ一定の品質基準を満たすように施されています。刻印の位置も製品の種類によって決められており、例えばリングであれば内側、ネックレスやブレスレットではクラスプ(留め金)近くに打たれることが一般的です。

素材表示も重要なポイントです。シルバー製品では「925」または「STERLING」という刻印が見られます。これはシルバーの純度が92.5%であることを示しています。金製品では「750」(18K)、「585」(14K)などの数字や、「AU750」(18K)、「AU585」(14K)などの表記があります。「AU」は金を意味する元素記号(Aurum)です。

また、デザイナーズジュエリーにはデザイナー名も刻印されることがあります。例えば、エルサ・ペレッティ(Elsa Peretti)がデザインした製品には「PERETTI」や「E.P.」という刻印が見られます。

製造国の表示として「SPAIN」、「ITALY」、「GERMANY」などの国名が刻印されることもあります。これはその製品がどの国で作られたかを示すものです。特に「SPAIN」の刻印はエルサ・ペレッティのデザインした製品によく見られ、彼女がスペインとの強いつながりを持っていたことを反映しています。

真贋判定の観点からは、ティファニーの公式刻印は非常に繊細かつ精密であることが特徴です。偽造品ではこうした精密さを再現することが難しく、刻印のかすれ、不均一さ、位置のずれなどが見られることがあります。

1990年代前半には、ボストンのティファニー店舗でもティファニー刻印入りのロレックスが販売されていたという記録があります。当時は入荷数が少なく、希望者は毎日店舗を確認して、ようやく入荷した時に購入することができたといいます。このことから、90年代になってもティファニー刻印入りの時計は人気があり、希少性が高かったことがわかります。

ティファニー刻印と年代別の特徴から見る真贋判定のポイント

  1. ティファニージュエリーの刻印位置は製品によって異なる
  2. シルバー製品には必ず純度を示す「925」や「STERLING」の刻印がある
  3. 金製品の刻印は「750」「18K」などで純度を表示
  4. 製造国を示す「SPAIN」「ITALY」などの刻印も重要な判断材料
  5. エルサ・ペレッティデザインの製品には特徴的な刻印パターンがある
  6. ティファニーとロレックスのコラボ時計に見られる特殊な刻印特徴

ティファニージュエリーの刻印位置は製品によって異なる

【ティファニー】ティファニージュエリーの刻印位置は製品によって異なる

ティファニージュエリーの刻印位置は、製品の種類や形状によって異なります。これは実用性と美観の両面を考慮して決められています。刻印位置を知ることは、真贋判定の重要な手がかりとなりますので、ぜひ覚えておきましょう。

リングの場合、一般的には内側に刻印が施されます。エンゲージメントリングやウェディングバンドといった結婚関連のリングでは、内側に「TIFFANY & Co.」のブランド名、純度を示す「PT950」(プラチナ950)や「750」(18K金)などの数字、そして製造国を示す「JAPAN」「ITALY」などの国名が刻印されることが多いです。また、ダイヤモンドを使ったリングでは、ダイヤモンドの品質を示す刻印が入ることもあります。

ネックレスやブレスレットでは、クラスプ(留め金)近くに刻印が施されることが一般的です。これは装着時に刻印が見えにくい位置にあることを意味し、美観を損なわないための配慮と言えます。バングルやカフのような形状のブレスレットでは、内側に刻印されることが多いです。

イヤリングやピアスでは、裏側やポスト(軸)の部分に小さく刻印が施されます。小さなアイテムであるため、刻印も非常に小さくなりますが、ルーペなどで確認すると「T&Co.」や「925」といった表記を確認できるはずです。

ペンダントやチャームでは、裏面や側面に刻印が施されることが多いです。特に人気の「リターン トゥ ティファニー」シリーズのハートタグペンダントでは、タグの裏面に「PLEASE RETURN TO TIFFANY & CO. NEW YORK」という文字と「925」の刻印が施されています。

注意すべき点として、非常に小さなジュエリーアイテムでは、スペースの制約から「T&Co.」や「T&C」といった略称が使われることがあります。これは偽物というわけではなく、サイズによる制約から生じる正規の表記方法です。

また、古い年代の製品では、現在とは異なる刻印パターンが使用されていることもあります。特にアンティークのティファニージュエリーを鑑定する際には、時代背景を考慮する必要があります。

ティファニーの正規店でクリーニングやメンテナンスを受ける際には、刻印を確認することで真贋判定が行われます。正規品であれば、どんなに古い製品でもティファニーでのサービスを受けることができるはずです。

シルバー製品には必ず純度を示す「925」や「STERLING」の刻印がある

【ティファニー】シルバー製品には必ず純度を示す「925」や「STERLING」の刻印がある

ティファニーのシルバー製品には、必ず純度を示す「925」や「STERLING」の刻印が施されています。これはシルバーの純度が92.5%であることを示すもので、国際的な基準に基づいた表記です。残りの7.5%は主に銅などの金属で、硬度を増すために配合されています。

「925」という数字は千分率で表したシルバーの純度を意味し、1000分の925が純銀であることを示しています。一方、「STERLING」という言葉も同様に92.5%の純度を持つシルバーを指す言葉です。ティファニーのシルバー製品では、「925」「STERLING」「STERLING SILVER」のいずれかの刻印が必ず存在します。

歴史的に見ると、1891年から1902年の期間に製造されたティファニーのシルバー製品には、「925-1000」という表記の下に「T」の文字が刻印されていました。この「T」は創業者チャールズ・ルイス・ティファニーの頭文字を表しています。この特徴的な刻印パターンは、アンティークティファニーを識別する上で重要なポイントとなります。

また、「TIFFANY & Co.」のブランド名と純度を示す「925」の間に、製造年を示す数字が刻印されることもあります。例えば「1996」のような4桁の数字は、その製品が1996年に製造されたことを示しています。こうした年号刻印はすべての製品に一律に施されているわけではなく、製品やシリーズによって異なります。

注意すべき点として、ティファニーの正規品では、「925」や「STERLING」の刻印は非常に明瞭で均一に打たれています。偽造品では、刻印がかすれていたり、深さが不均一だったりすることがよくあります。また、本物のティファニーシルバーは磁石にくっつかないという特徴があります。これは、シルバーが非磁性体であるためです。偽造品では、安価な磁性を持つ金属が使われていることがあるため、磁石テストは簡単な真贋判定方法の一つとなります。

人気のシルバーアイテムとして「Return to Tiffany」シリーズがありますが、これらにも必ず「925」の刻印が施されています。また、エルサ・ペレッティデザインのシルバージュエリーには「PERETTI」や「E.P.」という刻印とともに「925」の刻印が見られます。

シルバー製品の購入を検討する際は、これらの刻印を注意深く確認することで、正規品かどうかの判断材料とすることができます。また、購入後もこれらの刻印は製品の価値を証明する重要な要素となりますので、大切に保管しておきましょう。

金製品の刻印は「750」「18K」などで純度を表示

【ティファニー】金製品の刻印は「750」「18K」などで純度を表示

ティファニーの金製品には、その純度を示す刻印が必ず施されています。最も一般的なのは「750」や「18K」という表記で、これは金の純度が75.0%(1000分の750)、すなわち18カラットであることを示しています。ティファニーでは主に18Kゴールドを使用していますが、製品によっては14Kゴールド(「585」または「14K」と表記)が使われることもあります。

特に注目すべきは、アメリカ市場向けに輸出された1960年代から80年代のティファニーの金製品です。当時、アメリカは高額の関税を設定していたため、18Kゴールドよりも関税が低く抑えられる14Kゴールドが使用されることがありました。例えば、ロレックスとティファニーのコラボレーション時計では、通常の18Kゴールドのモデルが、アメリカ市場向けには14Kゴールドで製造されていたケースが確認されています。

現代のティファニー金製品では、「AU750」や「AU585」といった表記も見られます。「AU」は金を意味する元素記号(Aurum)で、その後の数字は千分率での純度を示しています。この表記方法は国際的に標準化された方法で、グローバルブランドとしてのティファニーの一貫性を示すものです。

また、ホワイトゴールド製品では「750WG」、ローズゴールド製品では「750RG」といった具合に、色の種類を示す記号が付くこともあります。これにより、同じ純度でも異なる色合いを持つゴールドを区別することができます。

刻印の位置は製品によって異なりますが、リングでは内側、ネックレスやブレスレットではクラスプ近くに刻印が施されることが一般的です。小さなジュエリーアイテムでは、スペースの制約から略式の刻印が使われることもあります。

真贋判定の観点からは、ティファニーの正規品の刻印は非常に精密で均一に打たれています。偽造品では、文字のバランスが悪かったり、刻印の深さが不均一だったりすることがあります。また、正規のティファニー金製品では、マイクロカメラで拡大しても、刻印の縁がクリアで鮮明であるという特徴があります。

興味深いことに、ヴィンテージティファニーの刻印には時代によって様々なバリエーションがあります。例えば、1960年代のゴールド製品には「TIFFANY&CO.」の後に「14K」や「18K」の表記があり、その後に「SPAIN」や「ITALY」といった製造国が刻印されているケースが見られます。

ティファニーの金製品を購入する際は、これらの刻印を確認することで、その製品の真贋や純度、製造時期などの貴重な情報を得ることができます。また、投資価値を考える上でも、正確な純度を示す刻印は重要な要素となります。

製造国を示す「SPAIN」「ITALY」などの刻印も重要な判断材料

【ティファニー】製造国を示す「SPAIN」「ITALY」などの刻印も重要な判断材料

ティファニーの製品には、製造された国を示す刻印が施されることがあります。「SPAIN」「ITALY」「GERMANY」「JAPAN」などの国名は、その製品がどこで作られたかを示す重要な情報です。これらの刻印は真贋判定の手がかりになるだけでなく、製品の歴史的背景や特性を知る上でも貴重な手がかりとなります。

特に注目すべきは「SPAIN」の刻印です。この刻印は、多くの場合、イタリア出身のデザイナー、エルサ・ペレッティがデザインした製品に見られます。ペレッティはスペインと強いつながりを持っており、彼女のデザインの多くはスペインで製造されました。例えば、人気の「Bean」(ビーン)デザインのジュエリーには、「T&CO.」「E.P.」「SPAIN」という組み合わせの刻印が見られることがあります。「E.P.」はもちろんElsa Perettiのイニシャルです。

「ITALY」の刻印は、イタリアで製造されたティファニー製品に見られます。イタリアは高級ジュエリーの製造で世界的に有名で、その優れた職人技術を活かしたティファニー製品も多く存在します。特にゴールドジュエリーやシルバージュエリーの一部は、イタリアで製造されることが多いです。

「GERMANY」の刻印は、ドイツで製造された製品に見られます。ドイツは精密機械や時計製造で有名な国であり、特に金属加工の技術が高く評価されています。ティファニーの中でも特に精密な工程を要する一部の製品はドイツで製造されることがあります。

「JAPAN」の刻印は、日本で製造された製品に見られます。日本は繊細な金属加工技術で知られており、特に細かいディテールを要する製品が日本で製造されることがあります。

これらの国名刻印は単に製造場所を示すだけでなく、その国特有の製造技術や素材の特性を反映していることもあります。例えば、スペインで製造されたペレッティデザインの製品は、スペインの伝統的な金属加工技術の影響を受けた独特の風合いを持っていることがあります。

また、時代によって製造国が変わることもあり、これは世界経済の変化やティファニーの経営戦略の変遷を反映しています。例えば、1990年代以降はグローバル化の進展に伴い、製造拠点が多様化する傾向が見られます。

真贋判定の観点からは、製品のデザインや素材と製造国の組み合わせが歴史的に正しいかどうかを確認することが重要です。例えば、特定のデザイナーの製品が、そのデザイナーと関連のない国で製造されているとされている場合は、偽造の可能性を疑った方が良いでしょう。

これらの製造国刻印は、コレクターにとっても貴重な情報源となります。特定の国や時代の製品を専門的に収集する人々にとって、これらの刻印は収集品の価値を高める重要な要素となります。

エルサ・ペレッティデザインの製品には特徴的な刻印パターンがある

【ティファニー】エルサ・ペレッティデザインの製品には特徴的な刻印パターンがある

エルサ・ペレッティはティファニーを代表するデザイナーの一人であり、彼女がデザインした製品には特徴的な刻印パターンが見られます。これらの刻印は、製品の真贋判定において非常に重要な役割を果たしています。

エルサ・ペレッティデザインの製品には、通常「TIFFANY & Co.」(または「T&CO.」)のブランド名に加えて、「PERETTI」または「E.P.」というデザイナー名の刻印が施されています。これはティファニーがデザイナーの功績を認め、尊重している証でもあります。また、素材に応じて「925」(スターリングシルバー)や「750」(18Kゴールド)といった純度を示す刻印も併記されています。

特筆すべきは、多くのペレッティデザイン製品には「SPAIN」という製造国の刻印が見られることです。イタリア出身のペレッティは、スペイン、特にバルセロナと強いつながりを持っており、彼女のデザインの多くはスペインの工房で製造されました。このため、「SPAIN」の刻印はペレッティデザインの真正性を示す重要な指標となっています。

ペレッティの代表作である「Bean」(ビーン)シリーズのジュエリーには、「T&CO.」「E.P.」「SPAIN」「925」または「750」という組み合わせの刻印がよく見られます。また、「Bone Cuff」(ボーンカフ)や「Open Heart」(オープンハート)といった他の人気デザインにも同様の刻印パターンが確認できます。

時代によって刻印スタイルに若干の変化が見られることも特徴です。例えば、1970年代から80年代の初期の作品では「TIFFANY & Co.」「PERETTI」という完全な名称が刻印されていることが多いのに対し、より後年の作品では「T&CO.」「E.P.」という略称が使われることが増えました。これは製品のサイズやデザインの変化に伴う調整とも考えられます。

また、ティファニーのコレクターの間では、ペレッティデザインの初期の作品は特に価値が高いとされています。初期の作品は生産数が限られており、デザインやディテールも後年の量産品とは異なる場合があります。こうした初期作品を識別する上で、刻印パターンは重要な手がかりとなります。

注意すべき点として、ペレッティデザインの人気に便乗した偽造品も多く流通しています。真正品の刻印は、文字の大きさや間隔が均一で、刻印自体も鮮明かつ繊細です。偽造品では、文字のバランスが悪かったり、刻印が荒かったりすることが多いです。

また、正規のペレッティデザイン製品はティファニーの品質管理を経ているため、デザインの細部まで非常に高品質です。例えば、「Bean」デザインの場合、豆の形状や表面の滑らかさは真正品と偽造品を見分ける重要なポイントとなります。

エルサ・ペレッティデザインのジュエリーを購入する際は、これらの刻印パターンと品質の特徴を十分に理解しておくことで、価値ある本物の作品を手に入れることができるでしょう。

ティファニーとロレックスのコラボ時計に見られる特殊な刻印特徴

【ティファニー】ティファニーとロレックスのコラボ時計に見られる特殊な刻印特徴

ティファニーとロレックスのコラボレーション時計は、時計コレクターの間で非常に高い価値を持つアイテムです。これらの時計には特殊な刻印特徴があり、それが真贋判定や価値評価の重要な基準となっています。

1950年代中頃から始まったとされるティファニーとロレックスのコラボレーションでは、ロレックスの時計の文字盤に「TIFFANY & CO.」の刻印が施されました。この刻印は通常、文字盤の12時位置に配置されています。時代によって刻印の書体やサイズ、配置には変化が見られ、これが製造年代を特定する手がかりとなります。

1950年代のコラボ時計では、刻印はシンプルで比較的小さく、Windowsの「HGSゴシックM」に似た書体が使用されていました。1958年頃のロレックス Ref.6538(サブマリーナー)では、12時位置に「TIFFANY & CO.」「CHRONOMETER」「AUTOMATIC」という表記があり、6時位置には「200m=660ft」の深度表示が配置されていました。

1960年代前半も同様の書体が継続して使用されていましたが、1963年頃から新しいフォントが登場し始めます。1960年代後半になると「WIDE TIFFANY」と呼ばれる大きな刻印スタイルが主流となり、文字盤の12時位置に大きく「TIFFANY & CO.」の刻印が入るようになりました。この刻印は特徴的にやや右上がりに斜めに印刷されていることが多く、「T」と「C」が他の文字よりもやや大きいという特徴があります。

また、1960年代のコラボ時計では、キャリバー(ムーブメント)部分にアメリカ輸入コード「ROW」の刻印が入ることがありました。これはアメリカの輸入関税対策として行われていたもので、当時の時代背景を反映する貴重な特徴です。

金無垢モデルについても興味深い特徴があります。アメリカ向けの製品では関税対策として、18Kゴールドではなく14Kゴールドが使用されることがありました。1967年のRef.6238(14K)や1969年のRef.6241(14K)などは、こうした背景を持つコラボレーション時計の例です。

ブレスレットの製造元も時代によって変化しています。1970年代の一部の個体では、アメリカのJBチャンピオン(JB Champion)製のブレスレットが使用されていましたが、1980年代になるとロレックス純正のブレスレットが標準となりました。

真贋判定の観点からは、ティファニーの刻印品質にも注目すべき特徴があります。本物の刻印では、「TIFFANY & Co.」のロゴにかすれや細かい点があることがあります。これはPNダイヤル(プレスドニッケルダイヤル)の表面に細かい凹凸があるためで、実は偽物と区別するポイントとなります。また、「T」が一段小さいサイズになっているといったアンバランス感も、本物の特徴として知られています。

1990年代前半にはボストンのティファニー店舗でもティファニー刻印入りのロレックスが販売されていたという記録がありますが、入荷数が少なく、希望者は店舗を頻繁に確認する必要があったとされています。このことからも、ティファニー×ロレックスのコラボ時計が長期にわたって人気を保ち続けていたことがわかります。

現在、これらのコラボレーション時計は、その希少性から通常のロレックスよりも大幅に高い価格で取引されることがあります。特に1950年代〜60年代の初期モデルは、時計コレクターの間で「聖杯」と称されるほどの価値を持っています。

まとめ:ティファニー刻印の年代別特徴を知ることで見えてくる歴史と価値

【ティファニー】まとめ:ティファニー刻印の年代別特徴を知ることで見えてくる歴史と価値

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. ティファニーの刻印は1891年から現代まで、時代によって特徴的な変化を遂げてきた
  2. 1891-1902年の刻印には創業者チャールズ・ルイス・ティファニーの「T」が使われている特徴がある
  3. 1950年代の刻印はシンプルで、Windowsの「HGSゴシックM」に似た書体が使用されていた
  4. 1960年代前半は同様の書体が続いたが、1963年頃から新しいフォントが登場した
  5. 1960年代後半には「WIDE TIFFANY」と呼ばれる大きな刻印スタイルが主流となった
  6. 「WIDE TIFFANY」は文字盤の12時位置に大きく「TIFFANY & CO.」が印刷され、「T」と「C」が他の文字より大きい特徴がある
  7. 1970年代以降は刻印の統一感が増し、より洗練されたデザインへと進化した
  8. ティファニーのシルバー製品には必ず「925」や「STERLING」の刻印がある
  9. 金製品には「750」(18K)や「585」(14K)などの純度を示す刻印が施されている
  10. 1960-80年代のアメリカ向け金製品は関税対策として14Kが使用されることがあった
  11. 「SPAIN」「ITALY」などの製造国刻印も真贋判定の重要な手がかりとなる
  12. エルサ・ペレッティデザインの製品には「PERETTI」や「E.P.」、「SPAIN」の刻印が特徴的
  13. ティファニーとロレックスのコラボ時計には特殊な刻印特徴があり、時代ごとに変化している
  14. コラボ時計の1960年代モデルではムーブメントにアメリカ輸入コード「ROW」が刻印されることがあった
  15. 刻印の特徴を知ることは、ティファニー製品の真贋判定や年代特定、価値評価に役立つ

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