近年、香水愛好家の間で話題沸騰中のmaison matine香水をご存知でしょうか。2019年にパリで誕生したこの新進気鋭のフレンチブランドは、従来の香水業界の常識を覆す「叛逆的」なアプローチで注目を集めています。千禧世代（ミレニアル世代）の価値観を香りで表現するという斬新なコンセプトと、独創的なイラスト入りボトルデザインが印象的で、すでに台湾や香港などのアジア圏でも大きな人気を博しています。
本記事では、maison matine香水の魅力から全ラインナップ、購入方法まで徹底的に調査した情報をお届けします。ブランドの背景に隠された深い意味や、各香水の詳細な香調分析、さらには日本での入手方法まで、どこよりもわかりやすくまとめました。香水選びに迷っている方も、新しいブランドに挑戦したい方も、この記事を読めばmaison matine香水の全てが理解できるはずです。
| この記事のポイント |
|---|
| ✅ maison matine香水の誕生背景とブランドコンセプト |
| ✅ 全11種類の香水ラインナップと詳細な香調分析 |
| ✅ 日本・アジアでの購入方法と価格情報 |
| ✅ 人気香水ランキングと選び方のコツ |
maison matine香水の基本情報と魅力
- maison matine香水は2019年誕生の注目フレンチブランド
- ブランド名に込められた「叛逆」と「朝」の意味とは
- 環境配慮と独創的デザインが人気の理由
- 千禧世代の価値観を香りで表現するコンセプト
- 台湾や香港でも話題沸騰中の人気ぶり
- 日本での購入方法と取り扱い店舗
maison matine香水は2019年誕生の注目フレンチブランド
maison matine香水は、Marie KellouとArthur Ponroyという二人のクリエイターによって2019年にパリで設立された比較的新しい香水ブランドです。両者はもともとデザイン工作室で一緒に働いていた仲間でしたが、自分たちに適した香水が市場で見つからないことから、独自の香水ブランドを立ち上げることを決意しました。
設立からわずか数年という短期間にも関わらず、maison matine香水は既に国際的な注目を集めています。特にアジア市場での展開が積極的で、台湾では香水沙龍Cyrano席哈諾が正規代理店として取り扱いを開始し、香港のfloatyなどでも販売されています。
🌟 ブランド設立の背景
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 設立年 | 2019年 |
| 設立場所 | パリ、フランス |
| 創設者 | Marie Kellou & Arthur Ponroy |
| 設立動機 | 既存市場に満足する香水がなかったため |
| 初期コンセプト | 規則のない多様化と自由の追求 |
ブランドの特徴として注目すべきは、従来の香水業界のセオリーにとらわれない革新的なアプローチを取っていることです。一般的に香水ブランドは長い歴史と伝統を重視する傾向がありますが、maison matine香水は意図的に「規則のない」創作を目指しています。
この姿勢は現代の若い世代、特に千禧世代の価値観と強く共鳴しており、世界各地で急速にファンベースを拡大している要因の一つと考えられます。創設者たちが実際に行った社会研究をベースに、「現代の若者が何を考え、どのような価値観を持っているのか」を香りで表現するという、おそらく香水業界では類を見ないアプローチを採用しています。
ブランド名に込められた「叛逆」と「朝」の意味とは
maison matineというブランド名には、実は二つの深い意味が込められています。この名前の由来を理解することで、ブランドの本質的な価値観をより深く理解できるでしょう。
まず一つ目の意味は、フランス語の「mutine」から来ています。この単語は「叛逆者になる」という意味を持ち、既存の枠組みや規則に縛られることなく、自由で創造的な表現を追求するブランドの姿勢を表しています。香水業界の伝統的な慣習や固定観念を打ち破り、新しい可能性を切り拓こうとする意志の表れと言えるでしょう。
🎨 ブランド名の二重の意味
| 語源 | 意味 | ブランドへの反映 |
|---|---|---|
| mutine（仏語） | 叛逆者、反抗的 | 規則にとらわれない自由な創作 |
| matin（仏語） | 朝、新しい始まり | 耳目一新の嗅覚体験の提供 |
二つ目の意味は、フランス語の「matin」（朝）から来ています。朝は一日の始まりを象徴し、新鮮で希望に満ちた時間帯です。maison matine香水を使用することで、まさに朝のような清新で活力に満ちた嗅覚体験を得られ、一日を特別なものにするという願いが込められています。
この二つの意味の組み合わせは非常に巧妙で、「伝統への反逆」と「新しい始まり」という一見相反する要素を見事に調和させています。これは現代社会に生きる多くの人々が感じている、古い価値観から脱却したいという欲求と、新しい可能性への憧れを同時に表現していると解釈できます。
実際にmaison matine香水の各製品を見ても、この哲学が一貫して反映されています。従来の香水では考えられないような大胆な香調の組み合わせや、ポップで親しみやすいボトルデザインなど、まさに「叛逆的でありながら新鮮」という特徴を体現しています。
環境配慮と独創的デザインが人気の理由
現代の消費者にとって、商品の品質だけでなく環境への配慮も重要な選択基準となっています。maison matine香水は、この点でも非常に先進的な取り組みを行っており、多くの支持を集める理由の一つとなっています。
まず注目すべきは、香水の成分構成です。maison matine香水は92%が天然成分で構成されており、さらに使用されているアルコールはフランス産の有機小麦から作られたオーガニックアルコールを使用しています。これは一般的な香水と比較して、かなり高い天然成分比率と言えるでしょう。
🌱 環境配慮への取り組み一覧
- ✅ 92%天然成分での香水製造
- ✅ フランス産有機小麦アルコールの使用
- ✅ 再生紙を使用した外箱パッケージ
- ✅ 回収ソフトコルクと橡膠製の可回収ボトルキャップ
- ✅ リサイクル可能な包装材料の採用
パッケージング面でも徹底した環境配慮が見られます。外箱には再生紙が使用されており、最新の「啟系列」では回収ソフトコルクと橡膠を使用した可回収ボトルキャップを導入するなど、環保概念をさらに進化させています。これらの取り組みは、環境意識の高い現代消費者の価値観と完全に一致しており、ブランドの持続可能性への真摯な姿勢を示しています。
デザイン面では、独創的なイラスト入りボトルが大きな特徴となっています。各香水には異なるアーティスティックなイラストが描かれており、まるで小さなアート作品のような美しさを持っています。例えば、人気の香水には瓢虫（Ladybug）🐞のイラストが描かれたものもあり、可愛らしさと洗練さを両立させたデザインが印象的です。
このようなデザインアプローチは、香水を単なる香料製品としてではなく、ライフスタイルの一部としてのアート作品として位置づけており、特に若い世代のSNS映えする商品への関心とも合致しています。実際に、多くのユーザーがボトルの美しさを写真に撮ってSNSでシェアしており、これがブランド認知度の向上にも貢献しているようです。
千禧世代の価値観を香りで表現するコンセプト
maison matine香水が他のブランドと一線を画す最大の特徴は、千禧世代（ミレニアル世代）の価値観を香りで表現するという革新的なコンセプトにあります。創設者たちは実際に社会研究を行い、現代の若者たちの思考パターンや価値観を詳細に分析した上で、それらを香水という媒体を通じて表現しています。
このアプローチは香水業界では極めて珍しく、従来の「美しい香り」や「セクシーな魅力」といった抽象的なコンセプトではなく、具体的な世代の特性や社会的背景に基づいて香水を設計しているのです。
🎯 千禧世代の特徴と対応する香水コンセプト
| 世代の特徴 | 香水での表現方法 | 代表的な作品 |
|---|---|---|
| 多様性への受容 | 文化の境界を越えた香調混合 | Warni Warni（アラビア語名） |
| 冒険心・探求心 | 旅行や自然との繋がり表現 | Into The Wild（狂野） |
| 創造性重視 | アートと創作への情熱 | Hasard Bazar（創造） |
| 自己主張の重要性 | 信念を貫く強さ | Esprit de Contradiction（捍衛） |
| 自由な生き方 | リラックスと享楽主義 | Bain de Midi（自在） |
例えば、「Into The Wild」は旅行を愛し、新しい事物の発見と未知の領域の探索を好む世代の特性を表現しています。香調には小荳蔻、杜松子、胡椒などのスパイシーな要素と、生薑、木蘭、雞蛋花などのエキゾチックな花香が組み合わされており、まさに冒険心溢れる現代人の精神を香りで表現しています。
また、「Warni Warni」はアラビア語で「来て、来て」という意味を持ち、共有文化の概念に基づいて作られています。国や人種の境界を越えて文化の多様性を分かち合う現代若者の価値観を、茶香調という親しみやすい香りで表現している点が秀逸です。
このような社会学的アプローチは、単に良い香りを作るだけでなく、使用者が自分自身のアイデンティティや価値観を香りを通じて表現できるという、より深いレベルでの満足感を提供しています。これがmaison matine香水が急速に支持を拡大している理由の一つと考えられます。
台湾や香港でも話題沸騰中の人気ぶり
maison matine香水のアジア市場での成功は、ブランドの国際的な魅力を証明する重要な指標となっています。特に台湾と香港では、発売開始から短期間で大きな話題を集め、香水愛好家の間でカルト的な人気を博しています。
台湾では、香水沙龍Cyrano席哈諾が正規代理店として取り扱いを開始し、50mlボトルがNT$1,980（約8,500円）で販売されています。発売記念として、遠東百貨信義A13店舗でのフォトスポット設置や、著色カード配布キャンペーンなど、積極的なマーケティング活動も展開されました。
🌏 アジア市場での展開状況
| 地域 | 主要販売店 | 価格帯 | 特別企画 |
|---|---|---|---|
| 台湾 | 香水沙龍Cyrano、夏利夫香水 | NT$1,980-2,580 | 著色カード配布、SNSキャンペーン |
| 香港 | floaty | 記載なし | 新香調の先行発売 |
| 中国本土 | Lane Crawford | ¥698 | 高級百貨店での展開 |
| 日本 | NOSE SHOP | 記載なし | オンライン販売中心 |
台湾の夏利夫香水での口コミを見ると、特に「Warni Warni」の人気が高く、「柑橘茶香調で失敗しにくい」「友人を家に招いた時のような温かい気持ちになる」といった評価が寄せられています。また、持続性については「一日中続くほどではないが、適度な香りの強さで使いやすい」という声が多く見られます。
香港では、floatyというセレクトショップが取り扱いを開始し、特に最新の「Tu Te Calmes」と「Arashi No Umi」の2種類が注目を集めています。香港のユーザーは特にパッケージデザインに対する評価が高く、「最可愛、最值得収藏的香水」（最も可愛く、最も収集価値のある香水）として紹介されています。
中国本土では、高級百貨店のLane Crawfordで展開されており、全10種類のラインナップが¥698という統一価格で販売されています。中国市場特有の中国語名称も付けられており、例えば「Poom Poom」は「肥皂泡泡香水」、「Arashi No Umi」は「飘浮岛屋香水」として親しまれています。
日本での購入方法と取り扱い店舗
日本国内でのmaison matine香水の入手方法は、現在のところ限定的ですが、いくつかの選択肢があります。調査の結果、主要な購入ルートとその特徴をまとめました。
最も確実な購入方法は、NOSE SHOPのオンラインストアを利用することです。NOSE SHOPは日本国内でmaison matine香水を正式に取り扱っている数少ない店舗の一つで、「メゾン マティン｜理想を追い求め、野心と好奇心溢れる現代の自由人たちへ」というキャッチフレーズで紹介されています。
🛒 日本での購入方法一覧
| 購入方法 | メリット | デメリット | 価格目安 |
|---|---|---|---|
| NOSE SHOP オンライン | 正規代理店、安心安全 | 種類が限定的 | 詳細要確認 |
| 個人輸入代行 | 全種類入手可能 | 時間がかかる、リスク有 | 台湾価格+送料 |
| 海外通販サイト | 価格が安い場合有 | 偽物のリスク、保証なし | 要注意 |
| 友人・知人の海外土産 | 確実、信頼性高 | 機会が限定的 | 交通費等別途 |
ただし、NOSE SHOPでの取り扱い種類や在庫状況については、事前に確認することをおすすめします。公式サイトを確認したところ、「お盆期間中の商品発送の休止」などの案内もあり、購入タイミングによっては入手が困難な場合もあるようです。
個人輸入という選択肢もありますが、台湾や香港の販売店から直接購入する場合、送料や関税の問題があります。台湾の夏利夫香水では、50mlボトルがNT$2,580（約11,000円）で販売されており、これに国際送料を加えると相当な金額になる可能性があります。
おそらく最も現実的なのは、台湾や香港に旅行する際、または海外に住む友人・知人に依頼することかもしれません。特に台湾では複数の店舗で取り扱いがあり、比較的入手しやすい状況にあります。
将来的には日本市場でも正式な展開が期待されますが、現時点では選択肢が限られているのが実情です。しかし、ブランドの人気の高まりを考慮すると、遠くない将来により多くの店舗で取り扱いが開始される可能性も十分にあるでしょう。
maison matine香水の全ラインナップと購入ガイド
- 人気No.1「Poom Poom」は甘美な花香調の代表作
- 「Arashi No Umi」は清新な果実と花の調和が魅力
- 「Warni Warni」は茶香調で異文化交流を表現
- 「Lost in Translation」は煙燻とメタリック調の個性派
- 「Nature Insolente」は柑橘系で自然回帰を演出
- その他の注目香水ラインナップ一覧
- まとめ：maison matine香水選びのポイント
人気No.1「Poom Poom」は甘美な花香調の代表作
Poom Poomは、maison matine香水の中で最も人気が高く、ブランドの代表作とも言える作品です。この名前からも想像できるように、活発で躍動感に満ちた香りが特徴で、「人生を思いっきり楽しもう！」というメッセージが込められています。
香調の構成を詳しく見ると、前調には**玫瑰（ローズ）、橙花（オレンジブロッサム）、橘色奇異果（オレンジキウイ）**という華やかで甘美な組み合わせが使用されています。この組み合わせは、まさに「紛雜的甜美果香撩亂了鼻腔」（混雑した甘美な果実の香りが鼻腔を刺激する）と表現されているように、最初の印象から強烈な印象を与えます。
🌸 Poom Poom 詳細香調分析
| 段階 | 香料 | 特徴 | 印象 |
|---|---|---|---|
| 前調 | 玫瑰、橙花、橘色奇異果 | 甜美果香、華やか | 躍動的な第一印象 |
| 中調 | 蘭花、牡丹、小蒼蘭、玫瑰 | 絢爛な花々、豊富 | 継続的な美しさ |
| 後調 | 麝香、檀香、黑檀木、梵尼蘭 | 温暖、包容力 | 安心感のある余韻 |
中調では**蘭花（オーキッド）、牡丹（ピオニー）、小蒼蘭（フリージア）、玫瑰（ローズ）**という、まさに花の園のような豪華絢爛な構成になっています。「絢爛的花朵在中調大片盛放，此起彼落，不曾歇息」（絢爛な花々が中調で大きく咲き誇り、次々と現れて休むことがない）という表現が示すように、途切れることのない花の饗宴が楽しめます。
後調では麝香（ムスク）、檀香（サンダルウッド）、黑檀木（エボニー）、梵尼蘭（バニラ）という、温かみのある包容力のある香料が使用されています。これにより、華やかな花香調に深みと持続性を与え、一日中楽しめる香りに仕上がっています。
ヨーロッパでの口コミを見ると、「mon parfum doudou je l’achète pour la 3ème fois en gros flacon」（私のお気に入り香水で、大きなボトルを3回目の購入）という愛用者の声や、「Parfum très agréable, pas trop entêtant mais qui reste dans le temps」（とても心地よい香水で、強すぎず適度に持続する）という評価が見られます。
推測の域を出ませんが、この香水は特に20代から30代の女性に支持されているようで、「活潑的香氣彷彿在鼓勵著享受當下，是對無憂無慮生活的歌頌，也是對美好人生的追求」（活発な香気はまるで今を楽しむことを奨励し、憂いのない生活への賛美であり、美しい人生への追求でもある）というコンセプトが多くの人の心に響いているものと考えられます。
「Arashi No Umi」は清新な果実と花の調和が魅力
Arashi No Umi（嵐の海）は、maison matine香水の中でも特に日本的な美意識を感じさせる作品です。この香水は「Discover your heaven’s island!」（あなたの天国の島を発見しよう！）というキャッチフレーズの通り、楽園的な島の爽やかさを表現しています。
香調の特徴として注目すべきは、**青蘋果（グリーンアップル）、小蒼蘭（フリージア）、桃（ピーチ）**という前調の組み合わせです。これらの果実系の香料は、まさに「以清新閃爍的香氣來探索這個天堂島」（清新で輝く香りでこの天国の島を探索する）という表現にふさわしい、瑞々しく生命力溢れる印象を与えます。
🏝️ Arashi No Umi 季節別おすすめ度
| 季節 | おすすめ度 | 理由 | 使用シーン |
|---|---|---|---|
| 春 | ★★★★★ | 新緑と調和する清新さ | お花見、散歩 |
| 夏 | ★★★★★ | 爽やかで涼しげ | 海、リゾート |
| 秋 | ★★★☆☆ | やや軽めだが使用可能 | 日中の外出 |
| 冬 | ★★☆☆☆ | 軽すぎる可能性 | 室内、暖かい日 |
中調では茉莉（ジャスミン）、大馬玫瑰（ダマスクローズ）、依蘭（イランイラン）という、クラシックでエレガントな花香調が展開されます。これらの花々は香水の世界では王道中の王道とも言える組み合わせで、上品で洗練された印象を与えます。
後調の弗吉尼亞雪松（バージニアシダー）、杉醇（フィサントール）、麝香（ムスク）は、清新な果実と花香に深みと持続性を与える重要な役割を果たしています。特にバージニアシダーは、アメリカ東部原産の希少な木材から採取される香料で、温かみのある木質調が特徴です。
ヨーロッパでの購入者レビューを見ると、「A fresh and sparkly fragrance」（新鮮で輝くような香り）という公式の説明通りの印象を持つ人が多いようです。一方で、「lo único malo es que no dura el olor, son perfumes de muy poca duración」（唯一の欠点は香りが持続しないこと、持続時間の短い香水）という持続性に関する指摘もあります。
一般的には、このような軽やかな香調の香水は持続時間が短めになる傾向があるため、重ね付けや付け直しを前提とした使い方がおすすめかもしれません。特に夏の暑い時期には、むしろこの軽やかさが清涼感として機能し、重すぎない香りが好まれる可能性があります。
「Warni Warni」は茶香調で異文化交流を表現
Warni Warniは、maison matine香水の中でも特に文化的な深みを持つ作品です。この名前はアラビア語で「來到我身邊！來到我身邊！」（私のところに来て！私のところに来て！）という意味で、現地の人々が友人を温かく迎える際の挨拶表現から取られています。
この香水のコンセプトは異文化交流と友情にあり、「當朋友到家裡，我們通常會熱情的款待，準備一種很難失誤的飲品，就是茶」（友人が家に来た時、私たちは通常熱心にもてなし、失敗の少ない飲み物、つまりお茶を準備する）という人類共通の文化的体験を香りで表現しています。
🍃 Warni Warni 茶香調の詳細分析
| 茶の種類 | 香りの特徴 | 文化的意味 | 香水での表現 |
|---|---|---|---|
| 瑪黛茶 | 草本的、清新 | 南米の友情の象徴 | 前調の茶葉で表現 |
| 柑橘茶 | 爽やか、親しみやすい | 世界共通の歓待 | 中調の橙花で演出 |
| 冰鎮茶 | 涼しげ、リフレッシュ | 暑い地域のもてなし | 全体の清涼感 |
前調の茶葉、荳蔻（カルダモン）は、まさに「很舒服的一杯柑橘茶」（とても心地よい一杯の柑橘茶）という表現を香りで実現しています。茶葉のグリーンで清新な香りとカルダモンのスパイシーで温かみのある香りの組み合わせは、おそらく多くの人にとって親しみやすく、安心感を与える香りでしょう。
中調では**小蒼蘭（フリージア）、橙花（オレンジブロッサム）**が使用されており、「杯緣點綴小小的橙花花瓣」（カップの縁に小さなオレンジの花びらを飾る）という視覚的なイメージも香りで表現されています。これにより、単なる茶香だけでなく、おもてなしの心や美的感覚も同時に表現されています。
後調の雪松（シダー）、麝香（ムスク）、香豆素（クマリン）は、茶の時間の後に残る温かく満足感のある余韻を表現しています。特にクマリンは桜餅のような甘い香りで知られており、コンフォート感を演出する重要な役割を果たしています。
台湾での口コミでは、「很舒服很歡愉的心情和氛圍」（とても心地よく楽しい気持ちと雰囲気）という評価が多く見られ、コンセプト通りの友好的で温かい印象を与えているようです。推測ですが、この香水は特に人と会う機会の多い場面や、リラックスしたい時の使用に適しているのではないでしょうか。
「Lost in Translation」は煙燻とメタリック調の個性派
Lost in Translationは、maison matine香水の中でも最も前衛的で複雑な作品の一つです。この香水は「大膽混合煙燻、水生與金屬香調象徵著未知的將來」（大胆に煙燻、水生、金属の香調を混合して未知の未来を象徴する）というコンセプトで作られており、従来の香水では考えられないような実験的な香調組み合わせが特徴です。
映画「Lost in Translation」（ロスト・イン・トランスレーション）からインスピレーションを得たと思われるこの作品は、言葉では表現できない複雑な感情や状況を香りで表現しようとする意欲作です。「矛盾中帶著令人捉摸不透的氣息，無法用區區三言兩語表達」（矛盾の中に掴みどころのない香りがあり、簡単な言葉では表現できない）という説明からも、その複雑さが伺えます。
💫 Lost in Translation 複雑な香調構成
| 調性 | 香料 | 印象 | コンセプト |
|---|---|---|---|
| 前調 | 乾淨氣息、紫羅蘭葉、杜松子 | クリーン、グリーン | 清新な出発点 |
| 中調 | 紅木、黑胡椒、白茶 | スパイシー、繊細 | 複雑性の展開 |
| 後調 | 廣藿香、乾木、煙草、皮革、混濁麝香 | ダーク、成熟 | 深い余韻 |
前調の乾淨氣息（クリーンな香り）、紫羅蘭葉（バイオレットリーフ）、杜松子（ジュニパーベリー）は、一見すると清潔で爽やかな印象を与えます。しかし、これは後に続く複雑な展開への静かな前置きのような役割を果たしています。
中調では紅木（ローズウッド）、黑胡椒（ブラックペッパー）、白茶（ホワイトティー）という、東洋と西洋、温和と刺激という対照的な要素が巧妙に組み合わされています。この段階で香りは徐々にその真の複雑さを現し始めます。
後調が最も特徴的で、廣藿香（パチョリ）、乾燥木香（ドライウッド）、煙草（タバコ）、皮革（レザー）、混濁麝香（クラウディムスク）という、ダークで成熟した香調が展開されます。特に「混濁麝香」という表現は非常に興味深く、透明感のあるムスクではなく、意図的に曇らせた複雑なムスクを使用していることを示しています。
おそらくこの香水は、香水初心者よりも香りの経験が豊富な人や、個性的な香りを求める人に適しているでしょう。「明明是清爽的乾淨香氣，底部卻沉積著混濁的色彩」（明らかに爽やかで清潔な香りなのに、底部には濁った色合いが沈殿している）という表現からも分かるように、表面と内面のギャップを楽しむような、知的で洗練された香りの楽しみ方を提案しています。
「Nature Insolente」は柑橘系で自然回帰を演出
Nature Insolente（自然傲慢）は、maison matine香水の中でも特に自然回帰をテーマにした作品です。この香水は「傲慢是所有清新氣味的加總」（傲慢は全ての清新な香りの総和）という哲学的なコンセプトで作られており、現代社会の緊張から解放されて本来の自然な状態に戻ることを香りで表現しています。
ブランド名の「Insolente」（傲慢）という言葉は、一見するとネガティブな印象を与えるかもしれませんが、ここでは自然に対する素直さや、社会的な制約からの解放といったポジティブな意味で使用されています。「緩解在社會緊湊節奏下焦慮的神經，重歸自然的原始狀態」（社会の緊迫したリズムの下で不安になった神経を和らげ、自然の原始状態に戻る）という説明からも、その意図が理解できます。
🌿 Nature Insolente 自然回帰コンセプト
| 段階 | 自然要素 | 香料 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 前調 | 柑橘類の果実 | 柑橘、檸檬、佛手柑 | 即座のリフレッシュ |
| 中調 | 野原の花と果実 | 鈴蘭、薄荷、蜜瓜 | 継続的な清涼感 |
| 後調 | 大地と樹木 | 岩蘭草、雪松、麝香 | 安定感のある結末 |
前調では**柑橘、檸檬（レモン）、佛手柑（ベルガモット）**という、クラシックな柑橘調の組み合わせが使用されています。「前調充斥著柑橘屬的酸澀，快速隱沒後升起蜜瓜的香甜與薄荷的清新」（前調は柑橘類の酸っぱさに満ちており、素早く消えた後にメロンの甘さとミントの清新さが立ち上る）という展開は、自然のリズムそのものを表現しているようです。
中調の鈴蘭（すずらん）、薄荷（ミント）、蜜瓜（メロン）という組み合わせは、春の野原を歩いているような爽やかで生命力あふれる印象を与えます。特に鈴蘭は純粋さと新鮮さの象徴として香水業界では重宝される香料で、Diorの「Muguet」なども有名です。
後調では**岩蘭草（ベチバー）、雪松（シダー）、麝香（ムスク）**という、大地に根ざした安定感のある香料が使用されています。特にベチバーは「大地の香り」とも呼ばれ、グラウンディング効果（地に足をつける効果）があるとされる香料です。
台湾での評価を見ると、「清新、充滿光芒的氣息。與大自然重新連接一起，回復原始狀態，單純的感覺」（清新で光に満ちた香り。大自然と再び繋がり、原始状態に戻る、純粋な感覚）という、まさにコンセプト通りの印象を持つ人が多いようです。
推測の域を出ませんが、この香水は特に都市生活に疲れた人や、自然との繋がりを求める人に適しているのではないでしょうか。また、瞑想やヨガなどのスピリチュアルな活動との相性も良いかもしれません。
その他の注目香水ラインナップ一覧
maison matine香水には、前述した代表的な5種類以外にも、それぞれ独特な個性を持つ魅力的な作品が数多く存在します。これらの香水も含めて、ブランド全体で現代人の多様なライフスタイルを表現しようとする姿勢が見て取れます。
Tu te Calmes（平靜點/探空）は、最新の作品の一つで「踏上追尋無限的刺激之旅」（無限の刺激を追求する旅に踏み出す）というコンセプトを持っています。辛辣木質調の香水で、前調に小荳蔻、橙花、檸檬油、中調に無花果葉、苦橙葉、後調にバージニア雪松、海地香根草、麝香という構成になっています。
🎭 その他の香水ラインナップ詳細
| 香水名 | 香調系統 | 主要コンセプト | 特徴的な香料 |
|---|---|---|---|
| Hasard Bazar | 東方美食調 | 創造性とアートへの情熱 | 四川胡椒、降龍涎香醚 |
| Esprit de Contradiction | 花香木質調 | 信念を貫く強さ | 黃柑、香菜、鼠尾草 |
| Bain de Midi | 東方花香調 | 自由で活力的な生活 | 佛手柑、椰子、提亞花 |
| Avant l’Orage | 花香木質調 | 変化への期待と緊張 | 粉紅胡椒、茉莉花、檀香 |
| Into the Wild | 木質調 | 冒険心と自然との繋がり | 小荳蔻、木蘭、雞蛋花 |
Hasard Bazar（創世紀/創造）は、「現在我們不再專注於一件事，而是更熱衷於挑戰各種新鮮事」（今私たちは一つのことに集中するのではなく、様々な新しいことに挑戦することにより熱心である）という現代人のマルチタスク的な生き方を表現しています。四川胡椒という珍しい香料の使用が印象的です。
Esprit de Contradiction（靈魂衝撞/捍衛）は、「捍衛自己的信念絕不妥協」（自分の信念を守り絶対に妥協しない）という強い意志を表現した作品です。前調に香菜（コリアンダー）という料理でよく使用される香料を使っているのが特徴的で、おそらく日常生活の中での信念という意味を込めているのでしょう。
Bain de Midi（午間淨沐/夏午）は、「充滿活力享受新事物，輕鬆自在地生活」（活力に満ち新しいことを楽しみ、気楽で自由に生活する）というコンセプトで、特に夏のリゾート感を演出する作品です。椰子（ココナッツ）の使用により、南国の雰囲気を香りで表現しています。
Avant l’Orage（暴風雨前/衝擊）は、「找尋有意義的目標，希望能夠改善我們的生活、改變世界」（意味のある目標を探し、私たちの生活を改善し、世界を変えることを希望する）という社会変革への意識を表現した意欲作です。
これらの香水は全て50mlのEau de Parfum（淡香精）として展開されており、濃度は20%と比較的高めに設定されています。一般的には、オードパルファムは12-20%程度の濃度が標準的なので、maison matine香水はかなり本格的な香水と言えるでしょう。
また、全ての製品に共通して、有機小麦アルコールの使用、リサイクル可能なパッケージ、独創的なアートワークという3つの特徴が貫かれており、ブランドのアイデンティティが一貫して表現されています。
まとめ：maison matine香水選びのポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- maison matine香水は2019年パリ設立の新進気鋭フレンチブランドである
- ブランド名は「叛逆」と「朝」の二重の意味を持つ深いコンセプトがある
- 92%天然成分と有機小麦アルコール使用で環境配慮を重視している
- 千禧世代の価値観を香りで表現する社会学的アプローチを採用している
- 独創的なイラスト入りボトルデザインがアート作品のような美しさを持つ
- 台湾、香港、中国で大きな人気を博しており、アジア市場での成功を証明している
- 日本ではNOSE SHOPでの取り扱いがあるが、選択肢は限定的である
- Poom Poomは甘美な花香調で最も人気が高い代表作である
- Arashi No Umiは清新な果実と花の調和で楽園的な印象を与える
- Warni Warniは茶香調で異文化交流と友情を表現する独特な作品である
- Lost in Translationは煙燻とメタリック調を大胆に組み合わせた前衛的作品である
- Nature Insolenteは柑橘系で自然回帰と純粋さを表現している
- 全ラインナップが50ml、20%濃度のオードパルファムで本格的な品質を提供している
- 各香水には現代人の具体的なライフスタイルや価値観が反映されている
- 価格帯は台湾でNT$1,980-2,580、中国で¥698と比較的アクセスしやすい設定である
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://noseshop.jp/collections/maison-matine
- https://www.cherif-perfume.com/category/143754
- https://www.marieclaire.com.tw/beauty/perfume-and-nails/55759
- https://www.cherif-perfume.com/product/detail/1638527
- https://maisonmatine.com/en/products/arashi-no-umi
- https://maisonmatine.com/en/products/poom-poom
- https://www.lanecrawford.com.cn/brand/110703753/maison-matine/beauty/
- https://floatyhk.com/blogs/floaty-story/story-03-最可愛最值得收藏的香水-maison-matine
