ショーメといえば、パリの老舗ハイジュエラーとして名高いブランドですが、2024年に注目を集めたのがその値上げ情報です。「あれ？また値上げ？」とショーメファンを驚かせたのは、2024年に実施された2回の価格改定。この記事では、2024年3月と9月に行われたショーメの値上げについて詳しく解説します。
ショーメは2024年、3月14日と9月10日の2回にわたって価格改定を実施しました。特に9月の値上げでは、人気のビーマイラブやジョゼフィーヌコレクションが約6%値上げされ、値上げ前には店舗の混雑を避けるため来店予約が一時停止されるほどでした。一体ショーメの価格はどのように変動し、今後はどうなるのでしょうか？
記事のポイント！
- ショーメが2024年に実施した値上げの時期と値上げ率
- 各コレクションの価格変動の実例
- ショーメの値上げ傾向と今後の予測
- 他のハイジュエリーブランドの値上げ状況との比較
ショーメ 値上げ 2024の全体概要
- 2024年3月14日と9月10日に2回の値上げが実施された
- 3月の値上げ幅は約7%、9月の値上げ幅は2~6%だった
- 人気のビーマイラブとジョゼフィーヌコレクションは6%値上げされた
- 値上げ前は店舗が混雑し来店予約が一時停止された
- ショーメは例年3月と9月に値上げを実施する傾向がある
- 2024年の値上げでロンドデグレットリングの価格は82万円超えとなった
2024年3月14日と9月10日に2回の値上げが実施された
2024年、ショーメは2回の価格改定を実施しました。1回目は3月14日（木）、2回目は9月10日（火）に行われました。これらの値上げは、公式サイトや公式SNSで事前にアナウンスされていました。
特に9月の値上げについては、「価格改定と来店予約一時停止のお知らせ」として公式サイトに掲載され、値上げの約3週間前から告知されていました。これはショーメが通常行っている告知方法で、値上げの約1か月前に社内通達があり、その後顧客への連絡が行われるとのことです。
ショーメの値上げは、多くのハイジュエリーブランドと同様に「価格改定」という言葉で表現されています。しかし実際には、ほとんどの商品が値上がりするケースがほとんどです。
2回の値上げは多くのショーメファンにとって大きな話題となり、特に9月の値上げ前には店舗への駆け込み需要が高まりました。価格改定前に購入を検討していた方々は、値上げ前に急いで購入する動きが見られました。
3月の値上げ幅は約7%、9月の値上げ幅は2~6%だった
2024年3月14日の1回目の値上げでは、平均して約7%の価格上昇が見られました。この数値はネット上の情報から推測されるものですが、ショーメの全般的な価格改定の傾向と一致しています。
一方、2024年9月10日の2回目の値上げでは、商品によって2~6%の値上げ幅が確認されました。特に人気のコレクションでは、より高い値上げ率が適用される傾向がありました。
これらの値上げ率は、近年のショーメの価格改定と比較すると比較的抑えめであると言えます。例えば、2022年には9月の値上げで13〜20%、2023年3月には8〜12%の値上げが行われていました。2024年の値上げ率が低めになった理由については公式の発表はありませんが、おそらく市場環境や為替レートの変動を考慮した結果と推測されます。
値上げの幅は商品によって異なりますが、全体的な傾向として高級ラインや人気商品ほど値上げ率が高い傾向にあります。これはブランド戦略の一環であり、ブランドの価値を維持・向上させるための施策とも考えられます。
人気のビーマイラブとジョゼフィーヌコレクションは6%値上げされた
2024年9月の値上げでは、ショーメの代表的コレクションである「ビーマイラブ」と「ジョゼフィーヌ」シリーズの「リアン」が特に注目を集めました。これらの人気コレクションは約6%の値上げとなり、値上げ幅の上限に位置していました。
ビーマイラブコレクションは、ミツバチと蜂の巣をモチーフにしたデザインが特徴で、六角形のモチーフが印象的です。リング、ネックレス、ピアスなど幅広いアイテムが展開されており、ショーメの中でも特に人気の高いラインです。
また、ジョゼフィーヌコレクションは、ナポレオンの妻である皇后ジョゼフィーヌからインスピレーションを受けたコレクションで、「ティアラ」と「エグレット（フランス語でシラサギ）」という2つのアイコンがデザインに落とし込まれています。特に「リアン」シリーズは優美なデザインで多くのファンを持っています。
これらの人気コレクションが6%の値上げとなったことで、購入を検討していた方々の中には値上げ前の駆け込み購入を決断した方も多かったようです。実際、値上げ前には店舗が混雑したため、来店予約の一時停止が行われました。
値上げ前は店舗が混雑し来店予約が一時停止された
2024年9月の値上げ発表後、ショーメは店舗の混雑を予想して特別な対応を取りました。公式サイトでは「価格改定前は店内が大変混雑することが予想されるため、ご予約時間でのご案内が難しい場合がございます。そのため、9月10日（火）まで引き続き来店予約のご利用を一時停止しております」と告知されていました。
この措置は顧客体験を守るためのものでした。ショーメの店舗はそれほど広くなく、スタッフの数も限られているため、値上げ前の駆け込み需要による混雑を緩和する必要があったのです。
来店予約システムが停止されたことで、顧客は直接店舗に行くか、カスタマーサービスに問い合わせる必要がありました。これは値上げ前の混雑状況がいかに予想を上回るものだったかを示しています。
ショーメに限らず、ハイジュエリーブランドの値上げ前にはこうした混雑が発生することが多いです。特に値上げ幅が大きいと予想される場合や、人気商品の値上げが発表された場合には、駆け込み需要が高まります。ショーメの場合、人気コレクションが値上げ対象となったため、特に混雑が予想されたのでしょう。
ショーメは例年3月と9月に値上げを実施する傾向がある
ショーメの価格改定には一定のパターンがあります。店舗スタッフの情報によると、ショーメの値上げは例年3月と9月に実施されることが多いとのことです。2024年もこのパターンに沿って、3月14日と9月10日に値上げが行われました。
過去の値上げ履歴を見ても、このパターンが確認できます：
- 2022年3月17日：約8〜9%の値上げ
- 2022年6月22日：約10〜15%の値上げ
- 2022年9月22日：約13〜20%の値上げ
- 2023年3月15日：約8〜12%の値上げ
- 2024年3月14日：約7%の値上げ
- 2024年9月10日：約2〜6%の値上げ
2022年は例外的に6月にも値上げが行われましたが、基本的には春と秋の2回の値上げが基本パターンのようです。このパターンを知っておくことで、購入を検討している方は値上げ前に行動することができます。
また、値上げの約1ヶ月前に社内通達があり、それから顧客への通知が行われるとのことです。公式サイトへの告知は値上げの3週間ほど前になることが多いようです。この情報も、購入計画を立てる上で役立つでしょう。
2024年の値上げでロンドデグレットリングの価格は82万円超えとなった
ショーメの値上げの具体例として、ジョゼフィーヌコレクションの「ロンドデグレットリング」の価格推移を見てみましょう。このリングは2021年3月に発売され、当初の価格は479,000円（税抜）、526,900円（税込）でした。
価格の推移は以下の通りです：
- 2021年3月（発売当初）：479,000円（税抜）・526,900円（税込）
- 2022年3月の価格改定後：564,300円
- 2023年3月の価格改定後：715,000円
- 2024年9月の価格改定後：821,700円（税込）
約3年半で価格が約30万円近く上昇したことになります。これは60%近い値上げ率で、年平均にすると15%以上の上昇です。
また、同じコレクションの「ロンドデグレットリング」〈WG、DIA、アクアマリン〉も同様に値上がりしています：
- 2021年3月（発売当初）：437,000円（税抜）・480,700円（税込）
- 2022年3月の価格改定後：514,800円
- 2022年9月の価格改定後：581,900円
- 2024年3月の価格改定後：691,900円（税込）
- 2024年9月の価格改定後：748,000円（税込）
このように、ショーメの製品は継続的に値上げされており、特に人気コレクションは大幅な価格上昇を見せています。この傾向は、ショーメに限らず多くのハイジュエリーブランドに共通していますが、ショーメの値上げ率は特に高い傾向にあります。
ショーメ 値上げ 2024の詳細分析
ショーメは2022年から大幅な値上げを続けている
ショーメの価格改定は2022年から特に顕著になりました。2022年だけで3回（3月、6月、9月）の値上げが行われ、特に9月の値上げでは約13〜20％という大幅な価格上昇がありました。
2022年の値上げ履歴：
- 2022年3月17日：約8〜9%の値上げ
- 2022年6月22日：約10〜15%の値上げ
- 2022年9月22日：約13〜20%の値上げ
この傾向は2023年、2024年も継続し、2023年3月には約8〜12%、2024年3月には約7%、2024年9月には約2〜6%の値上げが実施されました。2022年から2024年までの2年半で、一部の商品は当初価格から60%以上値上がりしています。
この大幅な値上げの背景には、いくつかの要因が考えられます。まず、原材料（金やダイヤモンドなど）の価格上昇、次に為替レートの変動、そして製造コストの上昇などです。また、ラグジュアリーブランドとしての位置づけを強化するための戦略的な価格設定という側面もあるでしょう。
ショーメに限らず、多くのハイジュエリーブランドが同様の値上げ傾向を示していますが、ショーメの値上げ率は特に高い部類に入ります。2022年の3回の値上げは特に注目すべき出来事で、短期間での急激な価格上昇はブランドのポジショニング戦略の変化を示唆しています。
発売当初と比べると一部商品は30万円以上値上がりしている
ショーメの値上げの実態を具体的に示す例として、ジョゼフィーヌコレクションの「ロンドデグレットリング」〈WG、DIA〉の価格推移を見てみましょう。このリングは2021年3月に発売され、当初の価格は税込で526,900円でした。しかし、2024年9月の値上げ後には821,700円（税込）となり、約3年半で294,800円の値上がりとなりました。
これは約56%の値上げ率で、年平均に換算すると約16%の上昇です。一般的な物価上昇率と比較するとかなり高い数値であり、ハイジュエリー市場の特殊性を示しています。
同様に、「ロンドデグレットリング」〈WG、DIA、アクアマリン〉も当初の480,700円（税込）から2024年9月には748,000円（税込）となり、約267,300円（約56%）の値上がりとなっています。
このような大幅な値上げは、「指輪一本買えますやん。吐き気がしてきた・・調べなければよかった・・・」というブログの記述にもあるように、多くの消費者にとって驚きの出来事です。しかし、ハイジュエリー市場では、このような価格上昇は決して珍しいことではなく、特に人気商品や定番商品は継続的な値上げの対象となることが多いです。
今後も同様の値上げが続くと仮定すると、数年後にはこれらの商品の価格はさらに高騰する可能性があります。そのため、購入を検討している方は、値上げのタイミングと価格推移を把握しておくことが重要です。
ショーメの値上げはブランド戦略の一環である
ショーメの継続的な値上げは、単なるコスト上昇への対応だけではなく、ブランド戦略の一環としても理解できます。ハイジュエリーブランドにとって、価格はブランドの位置づけやステータスを示す重要な要素です。
特に、LVMHグループ傘下となったショーメは、グループ内の他のラグジュアリーブランドと同様に、ブランド価値の向上と収益性の強化を目指しています。定期的な値上げは、ブランドの排他性と希少性を高め、「誰でも手に入るものではない」というメッセージを消費者に伝える効果があります。
また、ピンクゴールドの「ロンドデグレットリング」が生産終了となり、在庫がなくなり次第販売も終了するという情報もあります。このような商品の生産終了と値上げの組み合わせは、ブランドの希少性を高め、購入意欲を刺激する戦略と言えます。
ショーメのブランド戦略の特徴として、「他のブランドに比べても廃盤になる商品が多いイメージ」という指摘もあります。商品ラインナップを定期的に刷新し、限定性を強調することで、ブランドの新鮮さと希少性を維持しているのでしょう。
このような戦略は、一部の消費者には「早く買わなければ」という焦りを生むかもしれませんが、長期的にはブランドの価値を守り、高めることにつながります。ハイジュエリー市場においては、価格の安定より価値の向上が重視される傾向があるのです。
ショーメは240年以上の歴史を持つパリのハイジュエラーである
ショーメの値上げを理解するためには、このブランドの歴史と位置づけを知ることも重要です。ショーメは1780年にフランス・パリで創業された老舗ジュエラーで、240年以上の歴史を持ちます。
このブランドは「グランサンク」と呼ばれるパリ5大宝飾店の一つに数えられ、フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトの妻、ジョゼフィーヌ皇后のためにジュエリーを制作したことでも知られています。現在はルイ・ヴィトンの親会社として知られるLVMHグループの傘下にあります。
2024年のパリオリンピックではメダルをデザインした企業としても注目を集めました。このような長い歴史と格式、そして現代における国際的な存在感は、ショーメの価値とブランド力を支える重要な要素です。
ショーメのジュエリーには、「ティアラ製作の伝統」が活かされており、特にジョゼフィーヌコレクションは、ナポレオンの妻である皇后ジョゼフィーヌからインスピレーションを受けたデザインが特徴です。「ティアラ」と「エグレット（フランス語でシラサギ）」という2つのアイコンがデザインに落とし込まれ、上品さと独自性を表現しています。
このような歴史的背景と芸術的価値が、ショーメのジュエリーの高い価格設定と継続的な値上げを支える基盤となっています。ハイジュエリーにおいては、技術や材料だけでなく、ブランドの歴史やストーリーも価値の一部なのです。
同時期に他のハイブランドも相次いで値上げを実施した
2024年はショーメだけでなく、多くのハイジュエリーブランドが値上げを実施した年でした。主な値上げ情報を時系列でまとめると以下のようになります：
2024年前半の値上げ：
- 1月18日：CHANEL（シャネル）
- 1月25日：Cartier（カルティエ）
- 1月30日：Tiffany & Co.（ティファニー）
- 1月31日：TASAKI（タサキ）
- 2月1日：ダミアーニ
- 2月5日：ショパール
- 2月7日：ブシュロン
- 3月14日：ショーメ
- 3月19日：ハリーウィンストン
- 3月26日：ヴァンクリーフアーペル
- 4月14日：ブルガリ
2024年後半の値上げ：
- 5月1日：ピアジェ（6〜10%）
- 5月15日：ポメラート（平均3.8%）
- 5月21日：カルティエ（平均3〜5%）
- 6月11日：ティファニー
- 7月5日：CHANEL（シャネル）
- 7月10日：グラフ
- 7月21日：ダミアーニ
- 7月24日：ブシュロン
- 8月13日：ハリーウィンストン
- 9月10日：ショーメ
- 10月1日：ブルガリ（平均5〜10%）
- 10月23日：ミキモト
- 10月30日：ティファニー
- 11月6日：カルティエ
- 12月27日：カルティエ
この状況から分かるように、2024年は多くのハイジュエリーブランドが複数回の値上げを実施しました。特に注目すべきは、カルティエが年間3回も値上げを行ったことです。
このような業界全体の傾向の中で、ショーメの値上げは決して例外的なものではなく、ラグジュアリージュエリー市場全体の動きの一部と言えます。値上げのタイミングが春と秋に集中していることも、業界の一般的な傾向に沿ったものです。
各ブランドの値上げ率を比較すると、ショーメの値上げ率（特に2022年の13〜20%）は比較的高い部類に入りますが、2024年の値上げ率（3月約7%、9月2〜6%）は業界の平均的な水準に近づいているようです。
円安の影響でハイブランドジュエリーの値上げが加速している
ハイジュエリーブランドの値上げの背景には、為替レートの変動、特に円安の影響が大きいと考えられます。ショーメを含む多くの海外ラグジュアリーブランドは、ユーロやドルベースで商品価格を設定しています。そのため、円安が進行すると日本での販売価格が上昇する傾向にあります。
2022年から2024年にかけて、円は主要通貨に対して大幅に下落する時期がありました。特に対ユーロでは円安が進行し、これがヨーロッパブランドであるショーメの日本での価格改定に影響を与えたと考えられます。
実際、2022年に3回もの値上げが行われた背景には、この年の急激な円安があったと推測されます。2024年の値上げ率が2022年に比べて低くなっているのも、為替の変動幅が比較的小さくなったことと関連している可能性があります。
また、原材料価格の上昇も値上げの要因の一つです。金やプラチナ、ダイヤモンドなどの価格は世界的な経済状況や需給バランスの影響を受けて変動します。これらの原材料価格の上昇は、ジュエリー製品の製造コストを押し上げ、結果として消費者価格の上昇につながります。
さらに、ハリーウィンストンの値上げが為替変動により延期されたという情報もあるように、ブランドは為替市場の動向を注視し、価格改定のタイミングを調整しています。これは、値上げが単なるブランド戦略だけでなく、経済的な要因にも大きく影響されていることを示しています。
まとめ：ショーメ 値上げ 2024は続く価格改定の一環
最後に記事のポイントをまとめます。
- ショーメは2024年に3月14日と9月10日の2回値上げを実施した
- 3月の値上げ幅は約7%、9月は2〜6%とやや抑えめだった
- 人気のビーマイラブとジョゼフィーヌコレクションは6%値上げされた
- 値上げ前は店舗が混雑し、来店予約システムが一時停止された
- ショーメは例年3月と9月に値上げを実施する傾向がある
- 過去3年間で一部商品は30万円以上値上がりしている
- ジョゼフィーヌ コレクションのロンドデグレットリングは2021年発売以来、約56%値上がりした
- ショーメの値上げはブランド戦略の一環であり、希少性や排他性を高める効果がある
- 2024年は多くのハイジュエリーブランドが値上げを実施した年だった
- 円安の影響が値上げを加速させている要因の一つとなっている
- ショーメはパリの老舗ハイジュエラーで、240年以上の歴史を持つブランドである
- 今後も定期的な値上げが続く可能性が高いため、購入を検討している方は価格動向に注意が必要である
