2000年代といえば、セレブプロデュース香水の大戦国時代として香水業界に革命をもたらした時代でした。エンジェルハートやブルガリ プールオムといった定番から、シャネル チャンスのような世界的ヒット作まで、数々の名香が誕生した黄金期でもあります。当時学生だった方なら、憧れの香水を買ってもらえず指をくわえて見ていた思い出や、初めて手にした香水への特別な想いを抱いている方も多いのではないでしょうか。
あれから20年以上が経った今、当時流行った懐かしい香水への関心が再び高まっています。Y2Kブームの影響もあり、2000年代のファッションや文化が見直される中で、香水も例外ではありません。実際に、一部のブランドでは復刻版を発売したり、SNSで当時の香水について語る投稿が話題になったりと、ノスタルジックな香りへの需要は確実に存在しています。
この記事のポイント |
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✅ 2000年代前半を代表する人気香水ブランドとその特徴 |
✅ エンジェルハートやブルガリなど定番香水の魅力と現在の入手方法 |
✅ セレブプロデュース香水ブームが生んだ独特な香水文化 |
✅ 現在も購入可能な2000年代香水と復刻版の最新動向 |
2000年代に流行った懐かしい香水の代表的なブランドとアイテム
- 2000年代前半に大ブームを起こした香水はセレブプロデュース系が中心
- エンジェルハートは2000年代を代表する甘い香りの定番香水
- ブルガリ プールオムは男性から絶大な支持を集めた紅茶とムスクの香り
- シャネル チャンスは世界的センセーションを巻き起こした革新的フレグランス
- アナスイ スイドリームはオレンジ色蝶のボトルで全盛期を象徴
- エリザベスアーデン グリーンティーは爽やかで親しみやすい入門香水
2000年代前半に大ブームを起こした香水はセレブプロデュース系が中心
2000年代の香水シーンを語る上で欠かせないのが、セレブリティプロデュース香水の大ブームです。この時代は「グルマン系セレブプロデュース香水時代」と呼ばれるほど、有名人が手がける香水が市場を席巻しました。
🌟 2000年代前半の香水トレンドの特徴
項目 | 特徴 | 代表例 |
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香調の傾向 | 90年代の名残を受けた爽やかな香りが主流 | グリーンティー、マリン系 |
セレブ香水 | スター達がこぞって自分の香水をプロデュース | ジェニファー・ロペス グロウ、ナオミ・キャンベル |
ボトルデザイン | 個性的で印象的なデザインが多数登場 | ハート型、蝶モチーフなど |
価格帯 | 学生には手が届きにくい憧れの商品 | 5,000円前後が主流 |
2000年代後半になると甘い香水のリリースが加速し、時代はまさにグルマン系(お菓子のような甘い香り)全盛期へと突入していきます。この流れは単なるトレンドを超えて、香水文化そのものを変革する大きなムーブメントとなりました。
セレブプロデュース香水の先駆け的存在として注目されたのがナオミ・キャンベルの香水シリーズです。モデル界のカリスマが手がける香水は、当時の女性たちにとって憧れの象徴でした。また、ジェニファー・ロペスの「グロウ」は、彼女のセクシーなイメージとは真逆のクリーンな香りで話題を集めました。
ヴィクトリアシークレットからは「ラブスペル」「アンバーロマンス」「バニラレース」「ピュアセダクション」「ストロベリー&シャンパン」「ペアーグレース」など、まさにコレクションしたくなるような魅力的な香水が次々と登場。当時の女性たちは、まるで宝物を集めるように複数の香水を持つことがステータスとなっていました。
この時代の香水は、現在でも根強いファンを持つものが多く、復刻版の発売やオークションサイトでの高値取引など、その人気の高さを物語っています。
エンジェルハートは2000年代を代表する甘い香りの定番香水
真っ赤なハートのパッケージを見るだけで「あ、懐かしい!」と声が出てしまう方も多いはずです。エンジェルハートは、2000年代を代表する甘い香りの香水として、多くの女性に愛され続けています。
💖 エンジェルハートの魅力ポイント
特徴 | 詳細 |
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香りの構成 | アプリコットから始まる甘めの香り |
ボトルデザイン | 印象的な真っ赤なハート型 |
ターゲット層 | 女の子らしさを演出したい女性 |
価格帯 | 比較的手頃で学生にも人気 |
持続性 | 程よい持続時間で使いやすい |
アプリコットのフルーティーな甘さから始まるエンジェルハートの香りは、纏うだけで女の子らしさ全開になれる特別な香水でした。当時の香水店では必ずと言っていいほど目立つ場所に陳列されており、そのかわいらしい雰囲気に魅了される女性が後を絶ちませんでした。
興味深いのは、この香水にまつわる食べ物との関連エピソードです。ある女性が何もつけていない日に、お弁当でリンゴを食べた後、先輩から「エンジェルハートですか!?」と声をかけられたという話があります。これは偶然とはいえ、エンジェルハートの香りがいかにフルーティーで印象的だったかを物語るエピソードといえるでしょう。
現在でも購入可能なエンジェルハートは、当時の思い出を蘇らせたい方や、甘くてかわいらしい香りを求める方に選ばれ続けています。価格も2,000円台と手頃で、香水初心者の方にもおすすめできる一本です。
ブルガリ プールオムは男性から絶大な支持を集めた紅茶とムスクの香り
2000年代の香水といえば、ブルガリ プールオムを外すわけにはいきません。当時人混みを歩けばどこからかブルガリの香りがしたと言われるほど、圧倒的な人気を誇った男性用香水の代表格です。
🎩 ブルガリ プールオムの人気の秘密
要素 | 特徴 | 影響 |
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香りの特徴 | 紅茶とムスクの絶妙なブレンド | 上品で洗練された印象 |
知名度 | 芸能人使用のポスターで話題 | 「GLAYのTERUさん使用!」 |
汎用性 | 男女問わず使いやすい | ユニセックスな魅力 |
ブランド力 | 高級ブランドながら手の届く価格 | ステータス感と実用性の両立 |
**「紅茶とムスクの香り」**と言われていますが、多くの愛用者にとっては分類を超えた「ブルガリの香り」として記憶に深く刻まれています。この香水の魅力は、華やかな雰囲気と洗練された清潔感を同時に演出できる点にありました。
当時の香水店では、例の芸能人香水ポスターで「GLAYのTERUさん使用!」と書かれていたことから知った方も多いでしょう。実際の使用の真偽のほどはさておき、試してみると多くの人がその香りの虜になったという事実は、この香水の完成度の高さを物語っています。
現在でも販売されているブルガリ プールオムは、当時の記憶を呼び起こすだけでなく、今なお多くの人に愛用されている証拠でもあります。Amazon等のオンラインショップでは10,000円程度で購入でき、20年以上経った今でも色褪せない魅力を放ち続けています。
男性だけでなく女性にも愛用者が多く、そのユニセックスな魅力は時代を超えて受け継がれています。当時からリピート購入している方も多く、一度この香りに魅了されると他に代えがたい特別な存在となることが多いようです。
シャネル チャンスは世界的センセーションを巻き起こした革新的フレグランス
2000年代の香水史において、シャネル チャンスが果たした役割は計り知れません。世界的にセンセーションを巻き起こしたこの香水は、香水界に新たな風を吹き込む革新的な存在でした。
✨ シャネル チャンスが起こした革命
革新ポイント | 詳細 | 業界への影響 |
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マーケティング戦略 | 従来にない斬新なアプローチ | 香水広告の概念を変革 |
香りの構成 | シャネルらしい上品さと現代性 | 新しいフレグランス基準を確立 |
ターゲット層 | 若い世代への積極的なアプローチ | ラグジュアリー香水の民主化 |
文化的インパクト | ファッション業界全体への影響 | ライフスタイル提案型香水の先駆け |
当時のシャネルユーザーは主に**「アリュールかチャンス」**という選択肢で香水を選んでいました。チャンスの登場により、シャネルの香水ラインナップはより多様性に富んだものとなり、幅広い年代の女性にアピールできるブランドへと進化を遂げました。
世界的なセンセーションを巻き起こした背景には、単なる香りの良さだけでなく、ブランドイメージの刷新と時代性を捉えたマーケティング戦略があったと考えられます。チャンスは「運命を自分で切り開く」というメッセージを込めた香水として位置づけられ、2000年代の女性たちの価値観とも合致していました。
現在でもチャンス オー タンドゥルなどのバリエーションが販売されており、その人気の高さは20年以上経った今でも衰えることを知りません。オンラインショップでは20,000円程度で購入でき、特別な日の香水として選ばれ続けています。
アナスイ スイドリームはオレンジ色蝶のボトルで全盛期を象徴
2000年初頭はアナスイ全盛期と呼ばれる時代で、その象徴的な存在が「スイドリーム」でした。オレンジ色の蝶をあしらったボトルデザインは、一度見たら忘れられない印象的な外観で多くの女性を魅了しました。
🦋 アナスイ スイドリームの特徴と人気の理由
要素 | 詳細 |
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ボトルデザイン | オレンジ色の蝶モチーフ |
ブランド状況 | 2000年初頭のアナスイ全盛期 |
姉妹商品 | スイラブ(オレンジ色蝶)、ドーリーガール(顔のボトル) |
ターゲット層 | 個性的なデザインを好む女性 |
価格帯 | 手頃な価格で学生にも人気 |
アナスイの全盛期を支えたのは、スイドリームだけではありませんでした。同時期にはオレンジ色蝶のボトルのスイラブや、顔のボトルのドーリーガールも人気を博し、アナスイブランド全体が若い女性の間で絶大な支持を得ていました。
これらの香水の魅力は、香りの良さもさることながら、置いておくだけでインテリアになる美しいボトルデザインにありました。特にスイドリームのオレンジ色の蝶は、部屋に置いているだけで気分が上がる華やかさがあり、香水を使い終わった後もボトルを大切に保管している方も多かったようです。
現在でもオンラインショップで購入可能で、楽天市場などでは1,000円台から手に入れることができます。当時の価格と比べると非常にお手頃になっており、懐かしさを求める方にとっては嬉しい状況といえるでしょう。
エリザベスアーデン グリーンティーは爽やかで親しみやすい入門香水
エリザベスアーデン グリーンティーは、2000年代の香水入門としてコンビニでも販売されていた親しみやすい香水でした。その名の通り緑茶をイメージした爽やかな香りは、香水初心者にも安心して使える優しい香りとして多くの人に愛されました。
🍃 グリーンティーの魅力と当時の立ち位置
特徴 | 詳細 | 当時の状況 |
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香りの特徴 | 緑茶をモチーフにした爽やかな香り | 香水初心者に最適 |
販売チャネル | コンビニなどでも手軽に購入可能 | 身近な存在の香水 |
価格帯 | 非常にお手頃な価格設定 | 学生でも手が届く |
安全性 | きつくない優しい香り | 場所や時間を選ばない |
現在の状況 | 今でも人気で複数商品を展開 | ロングセラー商品 |
**「売れてます!」**の表示とともに現在でも多くのオンラインショップで販売されているグリーンティーは、20年以上のロングセラー商品として確固たる地位を築いています。ボディローション、ボディクリーム、オードトワレなど、様々な商品展開も魅力の一つです。
当時の価格設定の手頃さは特筆すべき点で、コンビニで気軽に購入できる香水として多くの人の香水デビューを支えました。初めての香水体験をグリーンティーで経験したという方も多く、その思い出深さから現在でも愛用を続けている方も少なくありません。
現在では最大66%OFFなどの大幅割引で販売されることもあり、1,000円台で購入できる場合もあります。香水初心者の方や、優しくて使いやすい香りを探している方には、今でも強くおすすめできる一本です。
2000年代の懐かしい香水が現在も愛され続ける理由と購入方法
- ジバンシー プチサンボンは石鹸の香りで場所を選ばない使いやすさが魅力
- ランコム ミラクは90年代トレゾァに続く2000年代前半の看板香水
- ニナリッチ レベルドゥリッチシリーズは食べ物の香りで話題を集めた
- エスカーダやフェラガモなど夏にぴったりなフルーティー系も人気
- 現在も購入可能な2000年代香水と復刻版の動向
- セレブ香水ブームとボディスプレー全盛期が生んだ香水文化
- まとめ:2000年代の懐かしい香水は今なお色褪せない魅力を持つ
ジバンシー プチサンボンは石鹸の香りで場所を選ばない使いやすさが魅力
ジバンシーとタルティーヌ・ショコラのコラボ商品として誕生したプチサンボンは、「初めてつけた香水」として挙げる方が非常に多い特別な存在です。「石鹸のような」という表現で親しまれたこの香水は、その使いやすさで多くの人を魅了しました。
🧼 プチサンボンが愛される理由
魅力ポイント | 詳細 |
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香りの特徴 | 爽やかで石鹸のような清潔感 |
使用場面 | 場所や状況を選ばない汎用性 |
強さ | きつくない優しい香り |
ブランド力 | ジバンシーの上品さと親しみやすさ |
現在の価格 | 4,000円台で購入可能 |
「石鹸のような」香りという表現は、プチサンボンを語る上で欠かせないキーワードです。この表現が示すのは、清潔感があり、どこでつけても嫌味にならない優しい香りということです。学校や職場、デートなど、あらゆるシーンで安心して使えるのが最大の魅力でした。
水をまとっているような香りを求める方には、同じく人気だったイッセイミヤケのロードゥ イッセイもおすすめです。三宅一生が初めて手がけたフレグランスとして有名なこの香水は、水の香りという名前の通り、お花の優しい香りでありながら甘くないすっきりとした仕上がりが特徴でした。
現在でもプチサンボンは購入可能で、楽天市場などでは4,000円台で手に入ります。ただし、一部の情報では廃盤となっているという話もあり、気になる方は早めの購入をおすすめします。
石鹸の香りへの需要は現在でも高く、プチサンボンのような優しくて使いやすい香水を探している方は多いのが現状です。香水初心者の方や、控えめで上品な香りを好む方には、今でも十分におすすめできる一本といえるでしょう。
ランコム ミラクは90年代トレゾァに続く2000年代前半の看板香水
ランコムの看板香水として、90年代は「トレゾァ」、2000年代前半は「ミラク」という明確な系譜があります。ミラクは、ランコムブランドの威信をかけて送り出された2000年代を代表するフレグランスでした。
💫 ランコム ミラクの位置づけと特徴
項目 | 詳細 |
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ブランド内位置 | 90年代トレゾァの後継看板商品 |
発売時期 | 2000年代前半 |
香りの特徴 | エレガントで洗練されたフローラル |
ターゲット層 | 大人の女性向け高級香水 |
現在の価格 | 8,000円程度 |
**「90年代はトレゾァ、2000年代前半はミラク」**という明確な住み分けは、ランコムの戦略的なブランド展開を物語っています。トレゾァで培った高級フレグランスとしてのブランドイメージを継承しながら、新しい時代の女性にアピールする香りとして開発されたのがミラクでした。
ミラクの魅力は、高級感がありながらも親しみやすい香りにあります。ランコムらしいエレガンスを保ちながら、2000年代の女性のライフスタイルに合わせた現代的な要素を取り入れた絶妙なバランスが評価されました。
現在でもランコム ミ・ラ・ク オー ドゥ パルファンとして販売されており、30mlで8,000円程度で購入できます。20年以上経った今でも多くの女性に愛され続けているのは、その完成度の高さと時代を超越した魅力の証といえるでしょう。
高級ブランドの香水でありながら、手の届きやすい価格設定も魅力の一つです。特別な日の香水として、また大人の女性への贈り物としても選ばれ続けています。
ニナリッチ レベルドゥリッチシリーズは食べ物の香りで話題を集めた
ニナリッチ レベルドゥリッチシリーズは、食べ物をモチーフにした香りで大きな話題を集めた革新的な香水シリーズでした。「恋のアーモンド」というサブタイトルがついたレベルドゥリッチ2は、その代表格として多くの人の記憶に残っています。
🍎 レベルドゥリッチシリーズの全体像
作品番号 | 香りのモチーフ | サブタイトル | 特徴 |
---|---|---|---|
1 | トマトとバジル | ー | 野菜系の斬新なアプローチ |
2 | アーモンド | 恋のアーモンド | 甘くて使いやすいバランス |
3 | アップルパイとスパイス | ー | デザート系の甘い香り |
青(メタリック) | トンカビーン | ー | 豆の香りの独特な魅力 |
ピンク | チェリー | ー | フルーツ系の爽やかさ |
学生には手が届かない憧れの香水として、多くの人がお店で試しては「いいなぁ…」と憧れを抱いていたのがレベルドゥリッチ2でした。現在調べてみると11,000円程度で販売されており、当時の学生には確かに高嶺の花だったことがわかります。
**「恋のアーモンド」**というサブタイトルが示すように、アーモンドとバニラの甘い香りが特徴的でした。しかし、単に甘いだけではなく、トップノートのキウイフルーツによる一瞬の爽やかさが絶妙なバランスを生み出していました。この計算された香りの構成が、多くの人を虜にした理由といえるでしょう。
シリーズ全体を通して見ると、ハイブランドならではの大胆な発想が光っています。トマトとバジルという野菜系の組み合わせから、アップルパイとスパイスというデザート系まで、食べ物をモチーフにした香水の可能性を広げた先駆的なシリーズでした。
現在でも一部のアイテムは購入可能で、当時の記憶を蘇らせたい方や、ユニークな香りを探している方におすすめです。「ハイブランドの人が何を考えてるのかはよくわからない」という感想もあるほど、型破りで印象的なシリーズでした。
エスカーダやフェラガモなど夏にぴったりなフルーティー系も人気
2000年代の夏といえば、エスカーダのトロピカルパンチ(現在はアイランドパラダイス)やフェラガモのインカントシリーズなど、フルーティーで爽やかな香水が大人気でした。これらの香水は、夏の暑さを忘れさせてくれる清涼感と華やかさを併せ持っていました。
🏖️ 2000年代夏の人気フルーティー香水
ブランド | 商品名 | 特徴 | 現在の状況 |
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エスカーダ | トロピカルパンチ/アイランドパラダイス | オレンジ、パッションフルーツの夏らしさ | 復刻版として販売中 |
フェラガモ | インカント ブリス | ユズ、キンカン、アップルの爽やかさ | 廃盤(当時のファン多数) |
フェラガモ | インカント チャーム | パッションフルーツの甘酸っぱさ | 現在も販売中 |
ザ・ボディショップ | ルージュベリー | セクシーなベリーからムスクへ | 2007年発売の比較的新しいアイテム |
エスカーダのアイランドパラダイス(旧トロピカルパンチ)は、2004年に発売された夏の定番香水として現在でも限定版で販売されています。オレンジやパッションフルーツから始まるフルーティーな香りは、まさに夏にぴったりの爽やかさを演出してくれます。
特に注目すべきはフェラガモのインカント ブリスです。この香水は一瞬で廃盤になってしまいましたが、愛用者からは「知っている香水の中で1、2を争うくらい好きな香り」として絶賛されています。
インカント ブリスの香りの構成:
- トップ:ユズ、キンカン、アップル
- ミドル:ワイルドローズ、ウォーターリリー、フリージア
- ラスト:ムスク、シダーウッド、サンダルウッド
さわやかでちょっと苦味のある柑橘の香りから始まって、だんだんしっとり甘い香りに変化していく構成は、多くの愛用者にとって「これ以上ないくらい好み」の香りでした。現在でも似た香水を探している方が多く、その人気の高さを物語っています。
ザ・ボディショップのルージュベリーは、2007年発売と比較的新しいアイテムですが、セクシーなベリーの香りから最後はムスクに変わっていく独特の構成で人気を集めました。甘ったるくないベリー系の香水として、今でも愛用者がいます。
現在も購入可能な2000年代香水と復刻版の動向
2000年代の香水への関心の高まりを受けて、多くのブランドが復刻版の発売や限定再販を行っています。特に注目すべきは、SNSでの話題をきっかけに実現した復刻プロジェクトの存在です。
🔄 現在購入可能な2000年代香水の状況
商品名 | 現在の状況 | 価格帯 | 購入可能場所 |
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エンジェルハート | 通常販売中 | 2,000円台 | Amazon、楽天など |
ブルガリ プールオム | 通常販売中 | 10,000円程度 | 各オンラインショップ |
シャネル チャンス | 通常販売中 | 20,000円程度 | 正規取扱店 |
メゾピアノ フルーツポンチ | 2021年復刻 | 6,600円 | プレミアムバンダイ |
エリザベスアーデン グリーンティー | 通常販売中 | 1,000円台〜 | 各種割引あり |
最も話題となった復刻事例は、メゾピアノの香水です。2020年11月にTwitter上で公開された漫画「メゾピアノの香水のおもいで」が4万以上のリツイートを記録し、「メゾピアノ」がトレンド入りする社会現象となりました。
この反響を受けて、ナルミヤ・バンダイ・ちゃおの3社は急ピッチで復刻プロジェクトを進行。17年前の商品を忠実に再現するため、ナルミヤ本社に「きれいな状態で1つだけ残っていた」オリジナルボトルを3Dスキャンして新たな金型を製作するという徹底ぶりでした。
復刻版の特徴:
- 香りの再現:オリジナル版と比較しながら何度も配合量をテスト
- ボトルデザイン:ハートのボトルに赤いクリアなハートのキャップを完全再現
- 特典:復刻記念のハート型オリジナルチャーム付き
- 価格:6,600円(当時5,250円から値上がり)
このプロジェクトは、SNSの力で企業を動かした好例として注目を集めました。現在20代後半となった当時のメゾピアノファンの「熱い気持ち」が、17年の時を経て商品化を実現させたのです。
その他の購入可能な2000年代香水として、エリザベスアーデン グリーンティーは最大66%OFFなどの大幅割引で販売されることも多く、1,000円台で購入できる場合もあります。プチサンボンは一部で廃盤説もありますが、まだ4,000円台で購入可能な店舗もあります。
セレブ香水ブームとボディスプレー全盛期が生んだ香水文化
2000年代は「セレブプロデュース香水の大戦国時代」と「ボディスプレーの大豊作期」という二つの大きな潮流が香水文化を大きく変革した時代でした。この時期は「香水を買うのが一番楽しかった時期」と回想する方も多い、香水業界の黄金期といえるでしょう。
🌟 2000年代香水文化の特徴
文化的側面 | 詳細 | 現在への影響 |
---|---|---|
セレブプロデュース | スター達がこぞって香水をプロデュース | インフルエンサーマーケティングの原型 |
ボディスプレー全盛 | 気軽に使える香りアイテムが大量登場 | カジュアル香水の文化形成 |
コレクション文化 | 複数の香水を集める楽しみ | 香水の多様化と個性化 |
入門のハードル低下 | コンビニでも買える香水の登場 | 香水の民主化 |
セレブリティプロデュース香水の代表例として、ジェニファー・ロペスの「グロウ」は特に印象的でした。彼女のセクシーなイメージとは真逆のクリーンな香りという意外性が話題を集め、セレブの新たな魅力を香りで表現するという手法の成功例となりました。
ヴィクトリアシークレットの香水コレクションは、まさに宝物を集める感覚で多くの女性が複数購入していました:
- ラブスペル
- アンバーロマンス
- バニラレース
- ピュアセダクション
- ストロベリー&シャンパン
- ペアーグレース
これらの商品名だけでも、その甘美で魅力的な世界観が伝わってきます。「コレクションしてたなぁ」という懐かしい思い出とともに語られることが多いのも、この時代の特徴です。
ボディスプレーの大豊作期としては、資生堂の「セレンシュア シトラスマリン」が特に印象的でした。現在の「Agデオ」の前身として販売されていたこのシリーズは、当時としては革新的なオシャレなデオドラントでした。「学校で後輩男子に『先輩、いい香りですね』なんて言われる」という実体験からもわかるように、従来のデオドラントとは一線を画す魅力的な香りを実現していました。
この時代の香水文化の意義は、香水を特別なものから日常的なものへと変化させた点にあります。高級ブランドの香水だけでなく、気軽に試せる価格帯の商品が豊富に登場したことで、より多くの人が香りを楽しむ文化が形成されました。
まとめ:2000年代の懐かしい香水は今なお色褪せない魅力を持つ
最後に記事のポイントをまとめます。
- 2000年代前半はセレブプロデュース香水の大戦国時代で香水文化が大きく変革した
- エンジェルハートのアプリコットの甘い香りは真っ赤なハートボトルとともに多くの女性を魅了した
- ブルガリ プールオムは紅茶とムスクの香りで男性から絶大な支持を集めた定番香水
- シャネル チャンスは世界的センセーションを巻き起こし香水広告の概念を変革した
- アナスイ スイドリームはオレンジ色蝶のボトルでアナスイ全盛期を象徴する存在
- エリザベスアーデン グリーンティーはコンビニでも買える親しみやすい入門香水として人気
- ジバンシー プチサンボンは石鹸の香りで場所を選ばない使いやすさが最大の魅力
- ランコム ミラクは90年代トレゾァに続くブランドの看板商品として重要な位置を占めた
- ニナリッチ レベルドゥリッチシリーズは食べ物をモチーフにした革新的な香りで話題を集めた
- エスカーダやフェラガモのフルーティー系香水は夏の定番として愛され続けている
- メゾピアノ香水はSNSの反響により17年ぶりに復刻され社会現象となった
- 現在でも多くの2000年代香水が購入可能で一部は大幅割引価格で手に入る
- ボディスプレーの大豊作期により香水の民主化が進み文化的な変革が起きた
- 当時の香水文化は現在のインフルエンサーマーケティングやカジュアル香水の原型となった
- 2000年代の香水は20年以上経った今でも根強いファンを持つロングセラー商品が多い
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://ameblo.jp/nino3yamomoka/entry-12404987207.html
- https://www.cosme-de.net/sale/eventsale/FRAGRANCE
- https://cahiersdemode.com/contents/contents_chronicle/2/
- https://note.com/sakko_salita/n/nbe2a7573b42b
- https://locari.jp/posts/1995671
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000066361.html
- https://perfumed.life/fragrance-1990-2000/
- https://www.etsy.com/jp/market/2000s_perfume
- https://www.instagram.com/p/Cq-RVX_P365/
- https://www.cosme.net/matome/I0009790/